3人組ロックバンド『THE ALFEE』の”たかみー”こと高見沢俊彦(59、Vo、EG)が15日、都内で行われたアニメ映画『ガラスの仮面ですがTHE MOVIE 女スパイの恋!紫のバラは危険な香り!?』(監督:篠原由佳里/配給:㈱ポニーキャニオン)のアフレコ会見に登場した。
スタジオには、『大都芸能株式会社』速水真澄から送られた紫のバラの花束が飾られる洒落っ気たっぷり。初声優に挑戦した高見沢は、「ガラスの仮面と思って行ったら“ですが”とついてギャグ映画だった」と、面食らったという。そして、役柄も自身の“王子キャラ”から、「紫のバラの人かと思ったら悪役だった」と、苦笑い。また、ソロとして映画の主題歌を初めて書き下ろした。
少女コミック『花とゆめ』(白泉社)で創刊以来、36 年以上にわたって連載され、コミックス発行が累計5,000 万部という少女漫画の金字塔である漫画家・美内すずえの人気漫画『ガラスの仮面』を原作に、ギャグアニメ化して話題を呼んだ、アニメ『ガラスの仮面ですが』(無料のBSデジタルハイビジョン放送「BS12ch TwellV」)の映画化。同作の主要なキャラクターたちが、スパイの設定となって、悪の秘密結社と戦うストーリー。
漫画『ガラスの仮面』の大ファンという高見沢は、“紫のバラの人”速水真澄を思わせるド派手な姿で登場し、「みなさんが思っている高見沢俊彦のイメージでしょ。自分では地味だと思っているんだけど、これを維持していくのが私の仕事だと思っているので」と、笑わせつつ、「この衣装はハデ過ぎた。悪にしては目立ちすぎます」と、苦笑い。
初めて今回の話を聞いた時、「『ガラスの仮面』だと思っていたんですよ。となると、紫のバラの速水さん?」と、喜び勇んで打ち合わせに行ったら、「ですが?」「ギャグ?」と、だんだん雲行きが怪しくなってきた。それでも、「『役は“紫のバラの人”かな』と思っていたら、悪役ですからね」と、面食らった。
しかし、「これはすごいなぁ。ここまで原作を!ガラスの仮面ですよ?少女漫画、日本漫画の金字塔ですよ?それをここまでしちゃっていいのかなぁというぐらいすごい」と、ただただ唸るしかなかった。
高見沢が演じるのは、主人公の北島マヤを影から支える“紫のバラの人”清水真澄役ではなく、映画オリジナルのキャラクターであるティエリ・アル・テンセン。『完熊ジャパン・コーポレーション』の2代目社長で、裏では最新兵器を扱う悪の組織のボスというニヒルな悪の親玉役。
この作品で声優デビューとなったが、「俺でいいのかなぁと思いました。音楽界でキャリア積んできましたけど、初めてやることあるんだと気が付きました。多少噛んだりしましたけど、監督とかスタッフの方がいいというまで無我夢中でやりました。今回の作品で一番の長ゼリフがあって、なんで俺なの?って」と、戸惑ったという。
それでも、「いい体験したと思います。別キャラになれますから、癖になりますね。悪をやったんで、悪をやり続けたいですね」と、興味を抱いた様子。次の機会に、もし、自由に『ガラスの仮面』の登場人物を選んでいいよと言われたら、「バラ好きなんで。イメージ的には“紫のバラの人”がいいですよね。(主人公の北島マヤと)敵対するなど、いいイメージではないけど、実は裏でサポートしていた。あしながおじさん的な存在。(僕も)髪は長いけどいい人」と、笑わせた。
また、ソロとして、初めて映画の主題歌を書き下ろすが、「ヒーローものはいくつか作ったことあるんですけど、アニメで、少女漫画を作るの初めてなので、練りました。はじめは、あの『ガラスの仮面』の主題歌ということで、これはちゃんと書こうと。綿密に計算して作ったかな」と、意気込みを。
そして、「ガラスの仮面のイメージを最大限にデフォルメして、舞台のイメージにしている。コミックなので、自分の持っているイメージをそのまま音にしました。静かに始まってうるさく終わるという大仰な曲になっています。途中から、“ですが”ってついちゃったんで、ギターソロ長くしました」と、苦笑いしつつ曲のイメージを説明した。
同映画は、6月22 日よりユナイテッド・シネマにて全国ロードショー予定