女優・水崎綾女（23）が10日、東京・新宿ミラノで主演映画『ユダ－Judas－』（監督：大富いずみ／配給：アイエス・フィールド）ヒット記念水崎綾女祭りに登場した。
かつて伝説のキャバクラ嬢といわれたタレント・立花胡桃（31）の自伝を映画化。キャバクラ嬢の実態というよりも、堕胎、裏切りなどといったどん底から這い上がる女性の壮絶な人生を描くという視点から描かれ、水崎は本作のために10キロの減量など、女優魂を燃やした作品。すでに先月26日より公開されているが、夜の世界で働く女性や男性からも好評を博し初日には700人を動員するという人気を見せた。
白地の和装姿だが、「振袖というよりキャバ嬢っぽい花魁っぽい感じで、どう歩いたらいいのかわからなくて困ってます」と、率直な感想を述べつつ、「着物を着ると背筋がピンとしますね」と、笑み。
撮影に入るときに原作を読んだという水崎は、「悪女というイメージだったんですけど、監督から悪女とは思わないでやってくれと言われました。人生の選択の積み重ねをしてああなったんだって言われて。悪女じゃなく演じるのが難しかったです」といい、同日最終回を迎えた特撮ドラマ『特命戦隊ゴーバスターズ』（テレビ朝日系、日曜・午前7時30分～）にエスケイプ役で出演したことを重ね、「特撮もので悪役で、悪だけを演じられたんですが、自分はいいと思ってやったことが結果悪に見えてるというのが難しかった」とたとえた。
それだけの難しい役どころとなったため、「過去の自分と向き合いました。毎日心を痛めて作品を作っていたという感じですし、睡眠時間も3時間ですべてにおいて心がいっぱいいっぱいでした。でも、ここで泣いたら撮影が終わっちゃうと思って、クランクアップしてから泣こうと思って、最後まで走り切りましたね」と、心境を振り返ることとなった。
そうした熱演が人を呼び、「自分が思ってた以上にお客さんが来てくれるので嬉しいです」と、ヒットに喜ぶ水崎。当時のエピソードについて、「役作りのために1ヶ月で10キロ落としたんです。標準体重から落とすのが大変で、ボクサーみたいに絞って、半身浴4時間くらいしたりとか、食べないとか」と過酷なもの。
撮影中にお菓子の差し入れもあったそうだが、「私にダイエットしろと言ったのに、なんでこんなにお菓子があるんだ！」と、グレそうにもなっていたのだとか。その部分は過酷だが、撮影自体は楽しかったそうで、「すごく落ち込むような心の表現が多いんですけど、逆にカメラが回ってないときは、歌を歌ったりとかダンスをしたりしてました」とも。
監督からカメラマンまで女性スタッフが作り上げた作品には、「女子校ってこういう感じなのかなとか、男性の方より大胆に撮りつつも女性ならではの繊細な演出もありました」。
本作を通して学んだこととして、水崎は、「私自身も強くないですけど、人に愛されるには、自分を愛さなきゃいけないのかなって。強さというのは優しさだと思いますし、自分に優しく、人にやさしくできるのは強い人なのかなって」と、深い部分に何か好影響を与えたようだ。
「キャバ嬢だけの話だと上り詰めていくというだけだと思うんです。その世界に行ってどうやって自分を許してあげるか。過去の自分と向き合い乗り越えて行くかだと思います。観ていただいた方にも自分との向きあいのきっかけになれば」と、思いとともにPRした映画『ユダ－Judas－』は絶賛公開中！
