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市川團十郎さん400人に見守られ最後の別れ…海老蔵「今はむなしくさみしい」

 3日に肺炎のため亡くなった歌舞伎俳優・市川團十郎さん(享年66)の密葬が6日、都内の自宅で営まれた。

 葬儀には尾上菊五郎、中村吉右衛門ら400人が参列。密葬は神道の形式で営まれ、戒名に当たる諡号(しごう)は『瑞垣珠照彦命(みずがきたまてるひこのみこと)』となった。ひつぎには、市川家に伝わる歌舞伎十八番の演目で團十郎さんが得意とした『助六』の衣装、江戸紫の鉢巻き、『勧進帳』の巻物、数珠、好きだった天体観測の本、手ぬぐい、改装前の歌舞伎座の座席の布やじゅうたんの一部などが納められたという。

 7日付の東京中日スポーツ、スポーツ報知、サンケイスポーツ、日刊スポーツ、スポーツニッポン、デイリースポーツ各紙が報じており、喪主を務めた長男の市川海老蔵(35)は喪主のあいさつで、「太陽のように優しい父でした。今はむなしくさみしいです」「せがれながら、どこからその優しさが来るのか不思議でした」と、思いを語った。

 また、海老蔵は、團十郎さんが亡くなった日のことを話し、普段看病していた妹で舞踏家の市川ぼたんが仕事で地方に出掛けていたため、何とか最後にぼたんに会わせようと「私、母、麻央などと共に必死に声をかけ、1時間心臓が動いておりました」という。その後、ぼたんが駆けつけ「ありがとう。愛している」と語りかけ家族全員に見守られながら亡くなったという。

 出棺のときには、希実子夫人が位牌(いはい)にあたる霊爾(れいじ)を、遺影をぼたんが涙をこらえるような表情で持っていたといい、参列者の中からは『成田屋!』『十二代目!』などの悲痛なかけ声などのなか、旅立っていった。

 なお、本葬は今月下旬に行われる予定という。

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