俳優・加藤和樹（28）が10日、東京・六本木のニコファーレでニコニコミュージカル第10弾『千本桜』（演出：茅野イサム）制作発表会に、人気アイドルグループ『AKB48』の“はるきゃん”石田晴香（19、チームB）と“みおりん”市川美織（18、チームB）、俳優・鳥越裕貴（21）、女優・富田麻帆（25）、演出の茅野（50）、脚本の三井秀樹（49）とともに登場した。
ボーカロイドによる人気楽曲『千本桜』を原作に舞台版でオリジナルストーリーが展開。西暦2011年、和暦大正100年という今もなお大正時代が続き、旧帝都東京も『大正兇変』なる大災害に遭ったため、その名称を新帝都『桜京』とあらため、復興を遂げてきているという設定。加藤演じる“靑音海斗（せいねかいと）”を中心に初音未来（石田）、朱音鳴子（MEIKO）、鏡音鈴（市川）・鏡音錬（鳥越）、巡音流歌（富田）の初音一家が舞台に勢ぞろいし、桜京の象徴である『千本桜』をめぐる陰謀に巻き込まれていく。
まずは、同所の会場を生かした初音未来による『千本桜』の楽曲を披露し世界観に引きこむと、大正軍人の装いをしたはるきゃん、みおりん、加藤らが登場。加藤は「珍しく心臓がバクバクしています。キャラクターありきのものなので」と、神妙な表情で、「楽曲自体は知っていましたが、世界観に触れるとかは、今回のお話を頂いてから聴き直して、ボカロという部分に足を踏み入れています。歌自体は難しいと思います。違ったフィールドですが、音を通して何かを伝えるというのは共通している部分ですね」という。
艶やかな桜色の振袖チックなはるきゃんは、ボーカロイドの初音ミクのファンを公言しているだけあって、特別衣装ということに「すっごい嬉しいです。原作の千本桜もマイリス登録していますし、カラオケでも歌っていたので、本当にありがたく思います」と、大喜び。『千本桜』はランキングから見つけ聴いていたそうで、「タグがコロコロ変わるし、楽曲だけではなくて、動画の制作からも愛を感じるものでした。好きですね」と、ニコニコ動画好きな一面を見せることも。
一方、本作で初めて『千本桜』に触れたというみおりんは、「今回この舞台のことを聞いて、初めてYouTubeで調べて…」と、ニコニコ動画の本拠地である同所で肝の座った天然発言に、『wwww』弾幕や、共演者や場内からも笑いが巻き起こることに。そのことをMCからツッコまれ、「すいません～。どうしましょう～」と、アワアワ。「でも、私の好きな世界なので、お話を頂いてすぐカラオケ行きました」と、フォローも入れていた。
富田は、ミュージカルということに、「息継ぎがない結構早口言葉の曲なので実際歌うとどうなのかなというのと、このメンバーで歌うとどうなるのかなという楽しみはあります。流歌ちゃんはのんびりな役なんですが、実際の私はチャキチャキっ子なのでそれを楽しみながら、観に来てくださるお客様に流歌ちゃん可愛かったよと言われるように演じたい」と、抱負を語った。
また、けいこ中は厳しいことで知られる茅野が三井に、靑音をボロボロにするまで追い込むという構想を明かしていたそうだが、三井は「今回は海斗目線で熱いドラマを突き詰めていきたい。青年将校となる海斗が信念を持って闘うのを揺るがしたい。自分が正義だと思っていたものが崩れてボロボロになる海斗を見ていただければ」と、ニヤリ。
最後に「自分なりの初音未来を演じたいです。楽しくやっていきたいと思っています。アクションもあるので思い切りを大切にいきたい」と、はるきゃんが気合を入れると、加藤も、「年が明けてから今年はいろいろ知ろうと考えています。まだまだ、未知なことがたくさんありますが、『千本桜』を通して、さらにボカロの世界を探って行きたい」と、前を向いていた。
ニコニコミュージカル第10弾『千本桜』は3月13～24日（全17ステージ）で銀座博品館劇場にて上演！
