『緋色の欠片 季封村秋祭り』が9月30日、神奈川・パシフィコ横浜で開催され、鬼崎拓磨役・杉田智和、鴉取真弘役・岡野浩介、狐邑祐一役・浪川大輔、大蛇卓役・平川大輔、犬戒慎司役・下和田ヒロキ、狗谷遼役・野宮一範、春日珠紀役・三宅麻理恵、アリア・ローゼンブルグ役・磯村知美とともに、歌手・藤田麻衣子、喜多修平、ボブ白旗監督が昼の部で登場した。
2006年に恋愛アドベンチャーゲームとして発売され、その後もシリーズ化。季封村を舞台に“玉依姫(たまよりひめ)”の使命を負った珠紀と、その守護者と呼ばれる少年たちの絆が描かれる。その人気に舞台化、テレビアニメも2012年4~6月に第1期、同10月からは第2期もスタートするなど、ファンの熱い支持を受けている作品初の単独イベントとなる。
開始前の影ナレでは杉田と岡野が拓磨と真弘になり切って注意事項を読み上げ、杉田が「大丈夫必ず守るからな」と、アニメ劇中でもあったセリフを発すると、待ちわびているファンからは黄色い歓声が上がることも。オープニングで暗転した舞台にメインキャストがスポットライトを浴びながら、キャラクターのセリフを語っていくというもので、胸を熱くさせるキャスト1人1人のセリフに、一声ごとにファンからの拍手が鳴り止まないものとなった。
自己紹介トークでは、杉田が、「高校生役が5年前からつらかったと言われてます」と、冗談交じりに話して観客を沸かせたり、声優としても先輩の岡野へ杉田が「僕がランドセル背負ってるころから声優でしたからね」と、しみじみ。さらには、女性ファンだけではなく男性ファンも場内にいたことから杉田が、「男の声が聴こえてホッとしましたよ」と、ざっくばらんにトーク展開した。
『緋色の欠片意識調査』コーナーでは、学校風の机とイスが用意され浪川が祐一先輩のごとく、座りながら眠り細かい演出を見せる。さまざまな質問が6人の男性キャスト陣にされることとなったが、『珠紀よりアリアを守りたいと思ったことがある』との質問には、意外にも5人が丸をつけたが、着物姿の平川が「僕は珠紀一筋ですよ」と、卓風な言い方をすると、場内が沸き上がる一幕も。
ファンから寄せられた設定でキャストが実際に劇をする『シチュエーションコメディ』では、真弘先輩がお菓子を食べてしまい隠そうとするストーリーや、珠紀が熱を出したが素直にお見舞いに行くと言えない真弘先輩を拓磨らがからかうというストーリーなど、目の前でボイスドラマが演じられた。
中盤では、テレビアニメ『緋色の欠片 第二章』がどこよりも早く先行放映され、ボブ白旗監督が解説などを加えたり、テレビアニメ版第一章でも楽曲を提供した喜多が第ニ章ED『君だけを』と第一期ED『この手で抱きとめるから』を、藤田が第一期OP『ねぇ』と第二章OP『高鳴る』を熱唱。ほかにも、秋祭りに喫茶店で出店するという設定で準備をするという朗読劇など、臨場感満載となった。
ラスト近くでの『メロきゅん☆ワード コーナー』では野宮から、「お前が何処にいようと俺には分かる。お前の匂いは俺だけのものだ」、下和田の「先輩からギュッとしてもらえると、嬉しいです」、平川の「雪を溶かす春の日差しになりたい。このままあなたを、私の腕の中で溶かしてしまってもいいですか?」、浪川の「野に咲く花は愛おしい、その中でもとびきりのを知っている。愛おしくてたまらない、お前をな」、岡野の「お前が頑張ってるの知ってる。だから、頑張り過ぎるなよ。たまには俺に頼れっていうんだ…バカ」、杉田の「俺の態度がおかしい理由だって?自分で考えてみろよ。正解したら俺の口から言ってやるぜ」と、胸躍るセリフが次々と繰り出され、1人ごとに大歓声があがることも。
エンディングでは、岡野から朗読劇について「コミカルだったじゃないですか。僕はシリアスがやりたかった。でも、コミカルだったじゃないですか、アニメがこれからシリアスになるんです。だから、いまがコミカルなんだろうなと思います。これからシリアスになる『緋色の欠片』にお付き合いください」と、先の展開を少しだけコメント。杉田も「どんな形であれど、珠紀というかプレイヤーのみなさんを好きな気持ちはまったくブレてないです。これはこれからも変わらないんじゃないかなと思います。いろんなものをひっくるめて普遍あることと僕は思っています。それでここまでやってこれたんで、努力していきます」と、語っていた。
最後は、場内一体となってキャストから「緋色の欠片!」と呼びかけると、ファンが「最高!」と、声を合わせて終演となった。
なお、このイベントの模様は、2013年1月29日に発売される『緋色の欠片 第二章』Blu-ray&DVD第一巻封入の特典ディスクに収録予定だ。