俳優・高倉健(81)主演の映画『あなたへ』(降旗康男監督)が3日、カナダで開催された第36回モントリオール世界映画祭で、コンペティション部門以外の審査員が選ぶエキュメニカル賞特別賞を受賞した。
同賞は、人間性の内面を豊かに描いた作品に与えられるもので、同作を「人生と人々の関係の深遠な部分を照らし出している」と評価。『あなたへ』は、妻を亡くした男が遺言に従い、北陸から九州を旅するロードムービーで、コンペティション部門に出品され、2日に公式上映された。
5日付の日刊スポーツ、スポーツニッポン、デイリースポーツ、スポーツ報知、サンケイスポーツ、東京中日スポーツ各紙が報じており、上映後に観客からスタンディングオベーションを受けた高倉は、「ぞくっとするものがあった」と、感極まり、涙。
また、女優・工藤夕貴(41)が出演した日本・カナダ合作映画『カラカラ』(クロード・ガニオン監督)が、『世界に開かれた視点』賞とカナダ映画に対する観客賞を受賞。沖縄を舞台に、カナダ人男性と工藤演じる主婦が旅する姿を描いたロードムービーで、工藤は授賞式で「日本を舞台にした映画が、カナダの観客に評価されたことがとても嬉しい」と、喜びのコメントを発表した。
