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梶浦由記/FictionJunction、「Anime Expo 2012」in L.A詳細ルポ!プレスカンファレンス~サイン会

梶浦由記/FictionJunction、「Anime Expo 2012」in L.A詳細ルポ!プレスカンファレンス~サイン会
サイン会風景

 6月29日から7月2日までの4日間、米ロサンゼルスのロサンゼルス・コンべンション・センターで開催された北米最大級のアニメイベント『Anime Expo 2012』に公式ゲストとして招待された、音楽プロデューサーで作詞・作曲家である梶浦由記のソロプロジェクト『梶浦由記/FictionJunction』一行は、滞在2日目となる29日(L.A時間)にも朝10時から、精力的にプログラムをこなした。

 午前10時15分から、『ウェスティン ボナベンチャ ホテル アンド スイーツ』で、プレスカンファレンスに出席。

 左からWAKANA、KEIKO、梶浦由記、KAORI、YURIKO KAIDAの順で着席。海外プレスからの質問に答えた。

 司会 作曲をし始めてから音楽で変わられたことはありますか?
 梶浦 作曲をし始めてからと言うよりも、サウンドトラックを作るようになってから、作る音楽が変わりました。

 司会 作曲をし始めるキッカケは?
 梶浦 小学校の時からコーラス部にいまして、初めて譜面にして作った楽曲は合唱曲でした。

 司会 今回のプロジェクト(FictionJunction)を作るにあたって、独特なインスピレーションを探す場所や物ってありますか。
 梶浦 曲によって、まちまちなので、必ずここから探すということはないですね。

梶浦由記/FictionJunction、「Anime Expo 2012」in L.A詳細ルポ!プレスカンファレンス~サイン会

 司会 Kalafinaにおいては、特別なインスピレーションはあるのでしょうか。
 梶浦 Kalafinaは、非常に狭い音楽をやろうと思ってます。FictionJunctionについては、思いついたことは全部やろうと思っているんですが、Kalafinaに関しては、Kalafinaらしいことだけをやろうというスタンスです。

 司会 Twitterでビートルズのファンと言うことを書かれたと思うんですけど、今まで音楽を聴いてきた中で、大きなファンと言うのはありますか。
 梶浦 たくさんいて、なかなか絞れないんですけど、ポールマッカートニーの書く曲が大好き。QUEEN、ABBA、Mike Oldfieldが大好きです。

 司会 作曲家としてほかにファンの方はいますか。
 梶浦 ポールマッカートニーもMike Oldfieldも作曲家だとは思うんですけど。この人ひとりというのはないですね。いろんな音楽を聴いているので、いろんな音楽から少しずつ影響を受けているのかなと。

 司会 手がけている音楽はほとんどゴシック調のものと受け取られているんですけど、ご自身がゴシック調のものを好んでいるということなのでしょうか。もし、そうだったらそれはなぜでしょうか。
 梶浦 『魔法少女まどか☆マギカ』も『Fate/Zero』もゴシックというくくりがどういうものかわかりませんが、ダークだったり、ディープだったりする世界を描いているものだとは思います。ただ、私には、とても明るい、爽やかなアニメからの注文は来ないので…(笑い)。

 記者 2003年にもアニメエキスポにもご参加されたと思うんですけど、今回参加されるにあたって、どう思われますか。
 梶浦 2003年の時にもライブをやらせてもらったんですけど、その時はフルバンドではなかったんですね。今回は、いつも日本でやっている『Yuki Kajiura Live』そのままをバンドメンバーごとこっちに連れてこられたので、また、エキサイティングなライブをお届けできるのではないかと思っています。

 記者 造語の音楽を使われることが多いと思うんですけど、それはなぜ使うことになったのでしょうか。そのインスピレーションを何かから受けたのでしょうか。
 梶浦 造語の曲はメロディーを引き立たせる言葉をそのまま使えるのとBGMの背景に意味のある言葉を使うと使用される場所が限定されてしまうので。

 記者 BGMの作曲をするにあたって一番大切にしていることはなんでしょうか?
 梶浦 BGMと背景の絵が一緒になること。BGMとは、基本的には背景に着くものだと思っています。人物ではなく、人物の後ろの世界観にぴったり合っていれば、アニメーション世界を効果的に彩る音楽になるんじゃないかといつも思っています。

 記者 日本のアニメが世界でも人気なのは、どうしてだと思いますか?
 梶浦 日本のアニメーションと言うのは、音楽を作っている私から見ても、いろいろな実験をしている面白いフィールドだと思います。だから、世界の人々が、日本のアニメーションに注目して、見てくれることは、日本人にとって誇らしいことです。その一環として、世界の皆さんが、日本のアニメを楽しむために、私の音楽が助けになるのであれば、それは光栄なことです。ホームページ、ウェブサイトに世界のいろいろな方からメールをいただくんですけど、それだけ、たくさんの世界の人たちが、日本のアニメーションを楽しんでくれているんだなぁと思うと、本当に胸が熱くなります。

 記者 歌手の方々をどうやって探しているのでしょうか?
 梶浦 歌い手さんを探すのはとても大変なことなんですけど、いろんな方に彼女たちを紹介してもらって、やっと出会うことが出来ました。1人1人本当に違う歌い手さんなんですけど、みんな私の理想的な歌い手さんです。

 記者 ビデオゲーム、ムービー、アニメの中で、難しいと思った作品はなんですか。
 梶浦 『舞姫』という作品のお話を頂いたことがあります。最終的には、ちょっと怖い展開になったので、音楽を作り始めてからは迷わなかったんですが、始めにお話を頂いた時には、こんな可愛らしいアニメの音楽を私が作れるのかなと不安になりました。

 記者 FictionJunctionに参加していることで個人個人で、何か思ったことはありますか。
 WAKANA 本当に皆さんそれぞれ素敵な声を持っているので、私も一緒にこうやって刺激をもらえることに毎日楽しく思います。
 KEIKO 4人もいるので、キャラクターも違うし、個性的で毎回、刺激的で笑いの絶えない現場で楽しく音楽させてもらってます。
 KAORI 普段は一人で歌うことが多いので、素晴らしい歌い手の方と大好きなコーラスができることが、非常に光栄に思っています。
 YURIKO KAIDA 普段はコーラスをやっているんですけど、4声でやることはあまりないので、4人でコーラスをできるのは、とっても嬉しいことですし、楽しくやってます。

 記者 2003年の時に行われたコンサートで英語と日本語両方でMCされていましたが、今回も英語で行うことは、考えられていますか。
 梶浦 MCで。英語にそこまで自信がないので、なるべく英語で話そうと思っていますが、途中から日本語になると思います。

 記者 これからどのような作曲家になりたいですか。
 梶浦 私は、アニメーションの音楽を作るのがとても好きなんです。BGMを作る、サウンドトラックを作るという仕事をとても愛してます。映像と一緒に何かを作り上げていくということきが、とても自分にとってエキサイティングなので、できればこれからもサウンドトラックはたくさん作っていきたいなと思っています。

 記者 ご自身がファンになっているアニメはありますか。
 梶浦 いくつかありますね。『蟲師』という漫画がとてもだい好きだったんですね。それがアニメになったときに、あまりにも、マンガとアニメの相性が良くて、生まれて初めてアニメーションのDVDを自分で買いました。何年か前に『天元突破グレンラガン』という朝やっていたすごく元気のいい、エネルギーをもらえるアニメがあって、「大好き、大好き」と言っていたら、それはDVDをいただいて、全部見てしまいました。

 記者 私はFictionJunctionの音楽で元気を頂いているんですが、皆さんは、そういう音楽はありますか。
 WAKANA 好きな音楽はたくさんあるので、あえてここで上げるとしたら、日本のバンドのスピッツが好きで、いつも元気をもらっています。
 KEIKO ダンスミュージックを聞くのがすごく好きなので、今はレディー・ガガを今朝も聞きながら、テンションあげて起きました。
 KAORI あえて元気になろうと思って音楽をきくことはないんですけど、結果的に元気になるというのは、槙原敬之さんの曲を聴くと、一生懸命生きていこうと思います。
 YURIKO KAEDE そのままなんですけど、元気ロケッツというのが好きでそれを聞いて元気になってます。

 記者 いろいろな映画やアニメを手掛けていますが、ほかの人が手掛けている音楽を聞いて、自分だったらこうするというのは、思ったりしますか。
 梶浦 自分ならこうすると否定的に聞くことはないですね。ただ、いろいろサウンドトラックは聞いて、いろいろと勉強はさせてもらってます。

 記者 『Fate/Zero』、『魔法少女まどか☆マギカ』の作家、虚淵(玄)さんの仕事は、ほかのオーダーと違ったところはありますか。
 梶浦 虚淵さんのシナリオは非常に魅力的なシナリオで、読んでて、こちらが虜になる強さがあるんですね。他の方とどう違うかと言うよりも、あの方の脚本は、非常に音楽が書きやすいです。シナリオにある一定のリズムがあって、ここがもりあがって、ここがこうであるという色がちゃんと見えるので、それに音楽を付けていけばいいので、インスピレーションはものすごく湧きやすいです。

 続いて、11時過ぎから、現地のアニメ番組の取材を受ける。

梶浦由記/FictionJunction、「Anime Expo 2012」in L.A詳細ルポ!プレスカンファレンス~サイン会

 さらに13時から『Fate/Zero』の上映会が『ロサンゼルス・コンべンション・センター』で行われ、梶浦が、小山力也、あおきえい、近藤光、岩上敦宏、LiSAらとともに出席。上映会前にトークセッションが2000人の会場で行われた。

 小山、あおき、近藤、岩上、LiSAのスペシャルゲストが『Fate/Zero』のコスプレをした人たちのエスコートで登場。続いて、「サプライズゲスト、アーユーレディー? アーユーレディー?」と、ファンをあおると、「フォー」という歓声と拍手で応える。「Yuki Kajiura」と、呼ばれて梶浦がコスプレーヤーにエスコートされて登場。ファンに向けて、英語であいさつをして、他の登壇者とともに降壇した。

 15時から『ロサンゼルス・コンべンション・センター』で約1時間のサイン会には、500人が列を作った。コスプレしたり、思い思いの思い出の品を持ってサインをねだる。英語と日本語での会話ながら、真剣に話すメンバーたちと、必死に思いをゼスチャー交じりで告げるファンたちとの心の交流が見られた。

 

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コスプレーヤーに引率されて登壇
梶浦由記/FictionJunction、「Anime Expo 2012」in L.A詳細ルポ!プレスカンファレンス~サイン会
『魔法少女まどか☆マギカ』のコスプレも・・・


梶浦由記/FictionJunction、「Anime Expo 2012」in L.A詳細ルポ!プレスカンファレンス~サイン会
サイン会場となった物販ブースのコスプレーヤー
梶浦由記/FictionJunction、「Anime Expo 2012」in L.A詳細ルポ!プレスカンファレンス~サイン会
サイン会場となった物販ブースのコスプレーヤー


梶浦由記/FictionJunction、「Anime Expo 2012」in L.A詳細ルポ!プレスカンファレンス~サイン会


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