女優・木村佳乃(36)とお笑いコンビ『バナナマン』の設楽銃(39)、日村勇紀(40)が7日、都内で行われたアニメ映画『それいけ!アンパンマン よみがえれバナナ島』(監督:矢野博之/配給:東京テアトル)の初日舞台あいさつに、原作者の漫画家・やなせたかし(93)、双子デュオ『ドリーミング』のちよ・かよ、着ぐるみのアンパンマン、ばいきんまんらとともに登場し、親子連れで埋まった会場で、やなせ氏とバナナマンの七夕の願い事は、オトナの事情に満ちたものとなった。
七夕にも関わらず、あいにくの雨ということで、1年に一度天の川で出逢う織り姫様と彦星は見れそうにもないが、子供たちの“元気の星”である会場には子供たちや親子連れなど、満員御礼で、「アンパンマーン」「ばいきんまーん」と元気な声が響いた。
日本中の子供たちに絶大な支持を受け、「愛」と「勇気」を届け続けるアンパンマン。24作目となる今回の映画は、南の海にあるバナナ島。元気いっぱいの女王・バンナ(声:木村佳乃)と、バナナマンたちが住んでいる。ある日、原因不明の寒さのために、島のバナナがすべて枯れてしまう。変わり果てたバナナ島を元通りに戻そうと、アンパンマンとバンナたちが力を合わせるというストーリー。
恒例のやなせ氏の歌で始まった舞台あいさつ。いつもより、長~いものとなった。
バナナ島の女王・バンナの声を演じた木村は、「バンナちゃんは、わがままで自分化っさてなんだけど、アンパンマンやばいきんまんの優しさに触れ、変わっていく女の子。途中、ちょっと怖いキャラクターの『こおりおに』が出てきてハラハラするところもあるけど、楽しんでください」と、アピール。
さらに、最後に、アフレコした木村は、バナナマンたちの声だと気付かなかったそうで、「声優さんだと思っていた」と、絶賛され、照れながらあいさつに立った。
バナナ島の大臣であるスッテン&コロリンの声を演じたバナナマンは、「バナナマンの声を僕たち『バナナマン』にオファー来たとき、おもしろいと思ったし、それを許してくれるやなせ先先は粋だなぁと思いました」と、しゃれが聞いたキャスティングに感謝した。
日村は、「声を作ったほうがいいのか、そのままの声にしたほうがいいのかと、悩む前に本番始まっちゃったんで、そのままの声でやりました」と、ボケキャラで笑わせた。
やなせ氏は、「今度の出演者は、今までの作品の中で、これぞピッタリという人が出てきたと思います。バナナマンを『バナナマン』が、誇り高い女王様をお綺麗な木村佳乃さんが、双子のカバを双子の歌手がやるというね。と、毎回、今回が最高と言っているんですけど」と、笑わせながらも自画自賛。
七夕と言うことで、それぞれに願い事を聞かれると、やなせ氏は、夢と希望に満ちた子供たちを前に、いきなり、「俺、もう間もなく死ぬけど、もう2年生かしてほしい。来年(アンパンマンが)25周年なんで、映画を1本作って。そしたら、この世にサヨナラだ」と、元気いっぱいに言うと、登壇者たちは、「先生、そんなにお元気なんですから、まだまだ長生きしますよ」と励まし、お父さん、お母さんたちも笑いと励ましの拍手を送った。
そんな空気を木村は、「世界中の子供たちが幸せになりますように」と、昨年、第一子を出産した新米ママとして、母親らしいきれいな願い事で浄化させたが、バナナマンの設楽が、「僕にも子供いますし、みんなが笑顔で日々楽しく過ごしたい」と、語ったまでは良かったが、「楽しく仕事するためには…うちの相方!日村が体の数値が悪いので下がりますように」というと、お父さん、お母さん方も苦笑いを浮かべる。
相方の日村も「同じ答えです。長生きしたい。人間ドッグにいったら、血糖値と尿酸値が、A~Eまであって、(最低の)Eランク。ヤバいです」というと、設楽が「子供たちキョトンとしちゃったじゃない」と、笑いに持っていくと、日村は、「子供たちも将来、悩むので、尿酸値と血糖値という言葉を覚えて帰ってね」と、切実に訴えた。
テレビアニメ『それいけ!アンパンマン』(日本テレビ系)の主題歌やイメージソングなど300曲以上歌っている双子デュオ『ドリーミング』は、「アンパンマンの歌は元気になるし、勇気と希望が湧いてくる。100年、200年と歌い継がれるといいなぁ~」と、ようやく、アンパンマンらしい希望の願い事で締められた。
同映画は、絶賛公開中。