女子高生の美容規範としての体毛除去に関する新たな研究―明治学院大学から

明治学院大学は、国際学部の合場敬子教授が女子高生の体毛除去に関する社会規範と自己認識に焦点を当てた論文「無毛化する女子高生の身体」を発表したことを報告します。

概要

研究者所属: 明治学院大学 国際学部 国際キャリア学科研究者氏名: 合場敬子教授研究者情報:https://gyoseki.meijigakuin.ac.jp/mguhp/KgApp/k03/resid/S000149掲載誌名: 女性学Vol.30掲載誌URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/wsj/30/0/30_52/_article/-char/ja論文タイトル: 「無毛化する女子高生の身体」DOI:https://doi.org/10.50962/wsj.30.0_52

無毛化する女子高生の身体と社会規範

神奈川県に位置する南風高校(仮名)の女子生徒32名を対象に行われたこの研究は、女子高生の体毛除去がどのように身だしなみの規範として確立しているのか、またその背後にある社会的、心理的動因を探求しています。合場教授によると、女子高生たちは脇の下、腕、脚の体毛除去を続ける主な理由として、体毛に関する社会規範への同調と、体毛のない身体をより美しいと捉える自己認識の構築を挙げています。

体毛除去の背景と動機

この研究では、体毛除去を始めたきっかけについても触れられています。女子生徒たちは、親や友人からの勧め、社会的な規範への露出を通じて、体毛を除去する必要性を感じ始めました。特に、寧音(仮名)のような生徒は、友人が行っている美容実践に自発的に同調し、脛毛を除去することで理想とする自己像(ツルツルの脛)を追求している様子が描かれています。

合場敬子教授による「無毛化する女子高生の身体」は、女子高生の体毛除去が単なる美容実践を超え、深い社会文化的な意味合いを持つ行為であることを明らかにしました。体毛除去は、身だしなみの規範としての役割だけでなく、自己認識と社会規範への適応のプロセスを反映しています。この論文は、体毛の扱いに関する現代日本の規範について再考を促すものであり、美容実践が個人の自由の範囲を超え、社会的な制約となっている現実を浮き彫りにします。

関連リンク明治学院大学: https://www.meijigakuin.ac.jp研究者情報: https://gyoseki.meijigakuin.ac.jp/mguhp/KgApp/k03/resid/S000149論文掲載誌: https://www.jstage.jst.go.jp/article/wsj/30/0/30_52/_article/-char/jaDOI: https://doi.org/10.50962/wsj.30.0_52

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