ロックバンド『LUNA SEA』のボーカルで俳優・河村隆一（45）が9日、東京・Zeppブルーシアター六本木で特別公演『銀河英雄伝説 星々の軌跡』（演出：ヨリコジュン）ゲネプロを開いた。
作家・田中芳樹氏による累計1500万部の売上を誇るベストセラー『銀河英雄伝説』。2011年についに舞台化され、東京・青山劇場にて1万8000人を動員し、14年3月の『第四章後篇 激突』で幕を下ろした人気舞台作が再び蘇る。自由惑星同盟の“不敗の魔術師”主人公ヤン・ウェンリーを河村が、銀河帝国の“常勝の天才”ラインハルト・フォン・ローエングラム役は間宮祥太朗（21）と、変わらずのキャスティングとなる。
ゲネプロ前には河村、間宮、渡辺裕之（59）、中川晃教（32）、貴水博之（46）による囲み会見が開催。河村は本作へ「チャレンジングな作品で映像音楽、芝居のリンクをスピーディーにやっていくということで、緩急をつけますが、成功すればかなりおもしろいと思います。観に来てくださる方は初めてのような気分になるんじゃないかと思います」と、流れを話し自信を見せる。
それを裏付けるように、間宮も、「どんな反応をお客さんがしてくれるのか楽しみです。テンポをかなり意識しているので、そういう部分でお客さんを乗せていければ」と、うなずいていた。
実は14年3月の公演で終了していた本舞台シリーズ。しかし、河村は「みんな卒業しましょうということだったんですが、昨年、銀河英雄伝説の公演をしまして、もう一回やりたいんですけどと言って、みんなやりませんかというので…」と、河村の熱意が今回の公演につながったよう。ただし、「みんな賛同してくれたんですよね？（笑）」と、4人を見回すと、4人とも笑みを浮かべていた。
ちなみに、渡辺が、本作のために、山のようなアニメ版のDVDをもらったというエピソードを話すと、河村は「聞き捨てならないことがあるんですけど、貰ったんですか？」と、言い出し、報道陣も一体何だ？という雰囲気となることも。このことに河村は「俺2セット買ってるのに」と訴えると、渡辺は「売り切れていたので、それでもらって」と、釈明。すると河村は納得したようで「貰った買ったくらいでムカつくと言いたくなるくらい大好きな作品なんですよ」と、『銀河英雄伝説』愛を爆発させていた。
そんな本作の魅力について、河村は「政治劇、群像劇、人間劇があって誰1人悪者じゃない、1つの真実に向かっては、愛情を持っていたり正しいと思って生きている。それが現社会のいろんな抗争とか戦争とかがあると思いますけど、実は何かの誤解でこうなってしまっているんじゃないかなということを考えさせてくれるような作品になっています。観に来て頂いて、平和の素晴らしさみたいなものを感じてもらえれば嬉しいなと思っています」と、熱弁を振るっていた。
特別公演『銀河英雄伝説 星々の軌跡』は10日から21日まで全16公演！
※ゲネプロの模様はコチラ！舞台「銀河英雄伝説 星々の軌跡」ゲネプロ！河村隆一 演出は「成功すればかなりおもしろい」
■STORY
1500年後の未来――人類は宇宙に進出し、独裁政権である『銀河帝国』、民主主義をかかげる『自由惑星同盟』が150年にも渡る戦争をつづけていた。全宇宙の運命は、銀河帝国のラインハルト・フォン・ローエングラム（間宮）と、自由惑星同盟のヤン・ウェンリー（河村）、2人の天才が登場したことで大きく動きはじめる。
2人がはじめて相見えたアスターテ星域の会戦――ヤンのイゼルローン要塞攻略――ラインハルトの帝国統一――幾度もの戦火をまじえながら、決着の瞬間が迫っていることを誰もが予感していた。そして、第3勢力フェザーンが動きはじめたとき、運命の歯車は大きくまわりはじめる。ヤン不在のイゼルローン要塞を衝かれた“要塞対要塞”の激戦は、その前夜にすぎなかったのだ。
盟友の死を乗り越え、宇宙を手に入れるという誓いを新たにするラインハルト、好敵手に奇妙な友情を感じながらもその挑戦を受け入れざるをえないヤン。
いま火蓋が切って落とされる、銀河帝国による空前の大攻勢・作戦『神々の黄昏』……忠誠、野心、信頼、欲望、さまざまな思いを胸に秘め、英雄たちは最後の直接対決を迎える。
