声優・平田広明、KENNが9日、東京・新宿ピカデリーで劇場アニメーション『宇宙兄弟#0』(監督:渡辺歩/配給:ワーナー・ブラザース映画)初日舞台あいさつを渡辺監督とともに開いた。
漫画家・小山宙哉さんが2008年より漫画雑誌『モーニング』(講談社)に連載している同名作が原作。本作では小山さんが脚本も担当している。幼いころに誓った宇宙飛行士への夢、兄弟そろって月に立つために、兄・南波六太と弟・日々人は、幾多の苦難を乗り越え、果てしない夢に一歩ずつ近づいていく物語。歌手・さだまさしと日本テレビの水卜麻美アナも登場していることでも話題となっている作品だ。
上映後に3人が登場したが、司会が噛んでしまいこける仕草を見せて沸かせつつ、平田は「泣いた人?」と尋ねると、手を挙げたファンに「泣き虫~!」と、茶目っけたっぷりにあいさつをスタートさせることに。
初めて台本を読んだ時のことを問われ、平田は、「一気に読みました!面白かったです。ただし、『宇宙兄弟』というタイトルで六太は一切、宇宙に絡んでないなぁと(苦笑)。あまりに宇宙に関係なさ加減にちょっと寂しい思いはありました」と率直な気持ちを明かし、KENNは、「原作への伏線になっているし、台本のト書きを読んでいるだけでおもしろかったです」と、語っていた。
そんな本作へ渡辺監督は、「夢の原点を書こうと。原作でも描かれなかった、日々人が宇宙飛行士になりたて、六太が頭突きをするまでと、詳しく書くことによって、さらなる夢にはずみをつけたいと思いました。そこで、原作にほんの少しだけ出てくる、南波兄弟に影響を与える、ジェイ兄弟の話を掘ってみようと思って。夢を実現しようと2人にスポットを当てることによって、原点を描き直してみたいと思って」と、コンセプトを口に。
続けて平田は、「プロデューサーがじわっと来る場所が3ヶ所ありますよと言われてたんですけど、(そのシーンに)俺いねぇ!と思って」と、少々すね気味な様子を見せるとKENNがなだめつつ、「原作・脚本が小山先生なので、映画になってオリジナルの匂いが変わることがありますけど、小山先生の宇宙兄弟の中にいられたので、楽しくやらせて頂きましたね」と、感想を。
一方のKENNは、「日々人は25歳のときのお話なんで、気持ち的にはフレッシュというか、声を上げて話をするということはなかったですけど、若き日々人が葛藤したりするというのは、原作の大人な日々人よりは少しだけいろいろ動かしたりはしています」と、本作に込めた気持ちを口にした。
また、8月7日が平田の誕生日だったことから、サプライズバースデーケーキが登場することに。「平田さんお誕生日おめでとう!」と場内の観客からの声を合わせたコールで、平田は感激!その様子を見ていた、KENNは「前回僕はサプライズされたんです。仕返しができた気持ちで嬉しいです。プライベートも仲良くさせて頂いてお兄ちゃんみたいで」と、してやったりの顔で、平田は、「嬉しい!ありがとうございます!ちゃんとやんなきゃいけないと思いました。宇宙兄弟このまま(アニメ)二期ちゃんとやります…小山先生次第ですけど」と、アニメ二期があった場合の抱負を語っていた。
最後に平田から「オヤジとオフクロがいいところ持っていってその場面にいないことは悔しいですが(苦笑)。こんなにサラサラと素敵な涙が出る作品は無いんじゃないか。ストレートに感動が伝わる映画だと思います」と、アピール。
KENNは、「こうやって映画が完成して実現したことが嬉しく思います。観た時に泣くポイントあるよと言われていたので、泣くもんかという気持ちで観たんですけど、そうしたらまんまと、というか泣きました(苦笑)ぐしょぐしょになって次の現場で支障きたすかなと思うくらいでした」と明かし、平田は「そのとき『ズビズビ~』ってメール来たよね」と合いの手を入れられつつ、「頭空っぽにして楽しめる映画ですし、夢をもらえたような、あしたからまた頑張ろうと思えるような映画です。愛して頂ければ」と、PRし温かな拍手が包む中、あいさつが終了となった。
アニメーション『宇宙兄弟#0』は全国ロードショー中!