
『第28回浅草芸能大賞』が17日、東京・浅草公会堂で開かれ、俳優・北大路欣也(69)、“東MAX”ことお笑いタレント・東貴博(42)、人気子役・芦田愛菜(7)がそれぞれ、大賞、奨励賞、新人賞を受賞した。
昭和60年から開かれる伝統の賞で、過去には、タレント・萩本欽一(70)、ビートたけし(65)、松平健(58)、女優・天海祐希(44)らなどが受賞している。昨年は東日本大震災の影響で中止になったが、今年は、春の訪れを待つ同日、強い雨が降る中で開催され、同所には招待された1000人近くの観客が詰めかけた。
授賞式に白いドレス姿の芦田が姿を現すと、場内からは「カワイイ!」の歓声が。浅草のレポーターを務め、戦前の女優・中村メイコ(77)を彷彿とさせる期待がかかったことから同賞を最年少で受賞した芦田は、「とっても嬉しいです!ありがとうございます」と、体と同じくらいの大きさの賞状をギュッと握りほほ笑む。第3回の奨励賞を受賞した故・東八郎さんの次男の東貴博と続き、大賞の北大路は、「浅草をこよなく愛していた父(市川右太衛門)が喜んでいると思います」と、感慨深げだ。
その後、それぞれ受賞者が登場。まずは、芦田が司会者から、「テレビに出ているから学校では人気?」と、質問があると芦田は、「そうでもない」と、あまりテレビ出演効果はないという実情を。将来については、すでに女優になりたいと決めているそうで、「中谷美紀さんとか松下奈緒さんみたいになりたいです。中谷さんは映画の『阪急電車』でご一緒させてもらったのですが、シリアスな演技の時の気持ちの作り方がすごい。松下さんはピアノをスラスラ弾けるのがスゴイです」と、憧れをあげ、しっかりした受け答えに、観客も感心しきり。『ステキな日曜日?Gyu Gyu グッデイ!?』『ピカピカウサギのマーチ』『マル・マル・モリ・モリ』の3曲の振り付けもバッチリに披露し、喝采を浴びた。
次に登場した東は、打ち合わせなしでいきなり観客から花束や栗をもらったり、「芦田愛菜ちゃんに渡して」と、手紙を受け取るなど、浅草で親しまれやすい人気を見せつける。東といえば、昨年12月21日にタレント・安めぐみ(30)と結婚し話題となったが、その入籍当日の話を始め、「台東区役所に深夜3時に行った。事務所の社長から報道陣に気をつけろといわれて、奥さんもバッチリメークで行ったんだけど、誰もいなかった」と、懐かしげ。司会から「愛菜ちゃんみたいな娘は欲しい?」と尋ねられると、「むしろ愛菜ちゃんが」欲しいですと希望を挙げ笑いを誘った。
最後は、北大路。父親との思い出を語りながら、自身の名前の由来について語りだし、「ある日いきなり、お前は北大路欣也だと言われて、なんですかと思った。父が北大路堀川に住んでいて、片岡千恵蔵さんが嵐山に住んでいた。現場では、北大路と嵐山って呼び合っていて、それがそのままついて、欣也というのは『よろこぶなり』というので、おめでたい名前がついた」と、しみじみ。

子供から大人まで人気のソフトバンクのCMで犬のカイくん演じる“お父さん”の声を当てていることにも、「カイくんとは合ったことがないんですが、演技がみごとですよね。あれをやったおかげで、若い人にも知られて接点ができたどんな仕事にも無駄というものはない」と、感想を。さらに、現在、時代劇が衰退をたどっていることにも、酒の熟成にたとえて言及し、「いまは谷間で嘆いたりしてはいけないと思う。僕らがしっかりと支えて、チャンスがきたらワッと行けばいい」と、腹を決めているようだった。
また、同所前の『「スターの広場」手型顕彰式』が開かれ5人が受賞。そのなかで、俳優・加山雄三(74)は仕事のため欠席し、長男が代理で。さらに、直前まで舞台のリハーサルに臨み駆けつける予定だった俳優・尾藤イサオ(78)は、体調不良のためマネジャーが代わりに受け取り、欠席となった。










