オーストラリア出身の歌手シェネル(31)が5月28日、東京都目黒区『アーカンジェル代官山』でセカンドプロポーズをする夫婦2人だけのために映画『BRAVE HEARTS 海猿』主題歌として大ヒットした『ビリーヴ』など3曲を熱唱した。
同企画は、Amebaが運営する会員向けのスマートフォン専用オークションで、6月1日の「プロポーズの日」にちなみ、「サプライズでセカンドプロポーズ!感謝の気持ちを伝えよう」という趣旨。既婚者・婚約者を対象に、ラブソングの女王であるシェネルがセカンドプロポーズを生歌で演出してくれるというスペシャル企画。
みごとに落札したのは、千葉県在住で結婚歴8年の36歳の奥様と37歳のご主人様の夫婦。落札金額は11万4001円。なお、落札金額は、決済手数料を覗く全額をNPO法人に寄付される。
オークションへの応募動機は、夫婦が交際から10年目という記念の年ということ。奥様が3年前に大病を患った時に、治療中から手術までの期間、時に励まし、時に冗談を言って和ませるなどして、ご主人様が支えてくれたことに感謝の気持ちを伝えたかった。さらに、2人ともシェネルの大ファンであり、オークションの落札金額が、自身も関わった大病関連のNPO法人に寄付されるということなどから。
セレモニーは、午後8時からスタート。シーンと静まり返ったチャペルに入場してくる夫婦。奥様は白いミニワンピースでご主人様が黒の礼服。8年前と違うのは、2人の間に4歳の男の子がいること。白い花びらが敷き詰められたバージンロードを3人で歩いてくる(※カトリックでは赤のバージンロード、プロテスタントでは主に白いバージンロードを用いる)。
教会の一番前の席には笑顔のシェネルが拍手で迎える!一番前までくると、本来ならば牧師さん(神父または司祭は、カトリック。牧師はプロテスタント)から、お言葉があるが、この日は、シェネルから祝辞が述べられた。
満面の笑顔で2人にそれぞれハグしあいさつをすると、「お2人が幸せになることを祈っております。長く続く幸せを私の方からお祈りいたします。今日は本当におめでとうございます」と、祝福。
続いて、奥様のほうから、ご主人へ感謝の言葉を綴った手紙が朗読された。交際から10年、初デートから結婚を決めた理由、2人の愛の結晶である長男の誕生。ケンカしたら、解決するまで終わらない夫に対して、「先に謝ることを学んだ」こと。そして、一番時間をかけて読まれたのが、3年前に大病を患い、どれだけご主人が支えてくれたのかを「いっぱいのごめんねとたくさんのありがとう」の言葉であふれていた。
奥様は、涙を流しながら、それでも最後まできっちりと読み終える。シェネルも通訳を介しながら手紙の内容を聞き、特に大病を患った時のご主人の献身的な支えと、奥様の気持ち、頑張りを聞き、何度も涙を流してはハンカチで拭っていた。
シェネルは、「いかに愛の力が大きいか、愛がどれだけ癒しになるかを証明する例だと思います。2人が出会えたことはスペシャルなことで、2人がいつまでも愛し続けるようにお祈りしています。今日、立ち会えたことがうれしいですし、この後、私の歌をお送りしたいと思います」と、言葉を贈った。
この後、場所を1階の披露宴会場に移し、ピアノの横で、シェネルは3人だけのために、『ビリーブ』『baby i love you』、そして、2014年4月9日発売した新曲の『ずっと』を力いっぱい熱唱した。
「(レコード会社の)ユニバーサルに奥様がいらして初めてお会いした時、なんてイケてる女性なのと思ったわ。それが、またお会いしたら子供がいたなんて」と、緊張気味の2人を和ませる言葉で、場を和らげると、「人生のストーリーについて伺えたことを嬉しく思います。旦那様にもお会いできたし。ぜひ楽しんでください」と、あいさつすると、1曲目『ビリーブ』を歌う。
「次の曲はステキな歌なので、一緒に歌ってください」と2曲目は『baby i love you』を歌い、「2人がデートしている頃のことを歌いました。この曲の歌詞がデートの感じを表しているんじゃないかと思います」と、曲と曲の合間にも語りかける。
最後の曲は、奥様の手紙の最後に「ずっと、ずっと、ず~っと、二人いつまでも一緒にいようね」という言葉を引用し、「永遠に愛し続けるんだろうなと思いました。最後に捧げたい曲は、お2人が長い間愛し続けることをお祈りします」と言って、新曲の『ずっと』を披露した。
3曲終了後に、「お2人の素晴らしい人生におめでとうございます」と、あらためて言葉を贈ると、「ハーイ、リトルボーイ」と、3人に近づいていき、子供に声をかけつつ、しばらく談笑する。そんな歌だけでなく、気さくな心遣いと、夢の様なひとときを演出してくれたシェネルに対し、ご夫婦は、「ありがとうございました。感動しました。次のライブもチケット買いましたので行きます」と、大ファンをアピールしていた。
セレモニーを終えたシェネルは、「すごい緊張しました。彼女とお会いしたことあると気づいてからドキドキしました。そのあと、壮絶なストーリーを聞いて感傷的になってしまい、歌詞を間違えたりしてしまいましたが、楽しんでいただけたらうれしいです」と、感想を述べた。