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歌舞伎俳優・市川染五郎 1人で40役超161ページに及ぶ「伊達の十役」へ気合!1ヶ月の熱演へ

歌舞伎俳優・市川染五郎 1人で40役超161ページに及ぶ「伊達の十役」へ気合!1ヶ月の熱演へ
市川染五郎が初日直前に気合のコメントを寄せた

 歌舞伎俳優・市川染五郎(41)が2日午前、東京・明治座で『明治座 五月花形歌舞伎』初日公演を前に報道陣向けに囲み会見を開いた。

 昼の部では三大歌舞伎の1つである『義経千本桜』、ユーモアあふれる舞踊劇『釣女』、明治38年以来の公演となる『邯鄲枕物語 艪清の夢』、夜の部では主な登場人物十役を染五郎1人が演じ、40回を超える早替り、役者が舞台、客席上吊られて移動する宙乗りを見せる『伊達の十役』が上演される。

 染五郎は報道陣の前に立つと、「ただ、ただ、やりきるのみだと思ってます。いずれのお芝居も思いの強い作品ですので、すべてを出しきりたいと思います」と、意気込みを。

 見どころについて尋ねると、「どの演目も、一座全員の想いでもあるんですが、とにかく『出しきる』ことが大事なのかと思います。不安定なのかもしれないですけど、かっこ悪いぐらい、ヘロヘロになるまでやりきる!そして明日も出しきる、明後日も出しきる!そういうつもりです!」と、つねに全力で臨むところのよう。

歌舞伎俳優・市川染五郎 1人で40役超161ページに及ぶ「伊達の十役」へ気合!1ヶ月の熱演へ
 

 それだけ力の入っている公演だが、出演する若手の役者へも温かい目を向けており、「大きな役をみなさんやると思いますので、それぞれ、想いは強いと思いますし、ここを最初としてこれが終わった時には何倍も大きくなって、千秋楽を迎えてほしいと思います」と、成長を願う姿も。

 今回の演目で登場する太郎冠者役など、すべて初めて演じるという染五郎は、「楽しく、たくさん笑っていただけるように、登場人物すべて愛にあふれている人物ばかりですので、温かさとかほのぼのさを感じていただければ」と言い、「『伊達の十役』は10年以上前から憧れていたお芝居で、これが演じられるのは夢のような心地ですけども猿翁おじさまの歌舞伎に対するエネルギーといいますか情熱というか、そういう魂をみなさんに感じていただけるようにやりたいなと思います」と、気合を入れていた。

 『伊達の十役』の話題は続き、「十役を1つの芝居で演じますので『ほぼ僕』という(笑)。台本が161ページありますけど161ページ分、しゃべっているというお芝居ですのでたくさん出ます」とのコメントに報道陣からも笑いが起きた。

 また、昼夜の公演が1ヶ月近く続くというハードな日程にも「持っているものはすべて出しきる!新作歌舞伎としては最高傑作だと思います。(猿翁)それを作られた、おじさまのものを直接教えてもらって、やらせていただけるということで自分の限界以上の限界まで追い込んでいきたいと思います」と決意をみせていた。

 『明治座五月公演』は5月2~26日まで上演!

 【昼の部】
 (1)義経千本桜 鳥居前
 (2)釣女
 (3)邯鄲枕物語 艪清の夢

 【夜の部】
 慙紅葉汗顔見勢(はじもみじあせのかおみせ)
 伊達の十役

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