4月26、27日に千葉・幕張メッセで開かれる『ニコニコ超会議3』の発表会が8日、東京・六本木のニコファーレで開かれ有人潜水調査船『しんかい 6500』がやってくることが発表された。
『しんかい 6500』とは海洋研究開発機構（JAMSTEC）が所有運用している水深6500メートルまで潜れる日本唯一の有人潜水調査船。全長9.7メートル、重量26.7トンという巨大さだ。世界中の海域で熱水噴出域や大地震震源海域などの潜航調査を数多く実施しており、新種の“巨大イカ”や海底6366メートルにある“海底の裂け目”など、数々の発見をしたことで知られる。なお『しんかい 6500』が一般のイベントで展示されるのはこれが初となる。
ニコニコとも縁があり、2013年6月には、JAMSTECとニコニコのコラボ企画として、世界初の試みとなる有人潜水調査船による深海5000メートルからの生中継を実施。カリブ海中部のケイマンライズにある深海5000メートルの世界最深熱水域より、科学探査の現場をリアルタイムでノーカット生中継して成功を収め、ニコニコ生放送の視聴者数も30万人を記録していた。
当日は『超深海ブース』と題してJAXAブースの隣に出展。ニコニコ関係者によると、「3、4回くらいボツになっている」という難儀を極めたものだそうだ。
さらに、展示というだけにとどまらず、耐圧殻（コックピット）ツアーを開催予定。コックピットは定員3人なので、本当に若干名になるそうだが、詳細は『ニコニコ超会議3』ホームページで告知する。
ほかにも、動作でも＆解説イベントが行われ現役パイロットも登場し、マニピュレータを操作するという。JAMSTEC関係者によると実際には、「空き缶を潰す競争をする」と、若干、機能を無駄遣いした感はあるが、デリケートな本機がそんなことをしても大丈夫なのかと問われると同氏は、「深海でものすごい常圧に耐えられるように、握力は何トンもある」と、自信の程を伺わせていた。
また、この「しんかい 6500」の輸送についても、ニコニコ生放送でも完全生中継を予定しているという。
