
女優・田中麗奈(33)、俳優・加藤雅也(50)、吉沢悠(35)、板尾創路(50)、熊谷真実(54)、篠井英介(55)が6日、東京・明治座で4月公演『きりきり舞い』(演出:上村聡史)初日の舞台を踏んだ。
主人公の舞(田中)は『東海道中膝栗毛』の作者・十返舎一九(加藤)の娘。玉の輿を夢見るが、稀代の奇人といわれる父親に翻弄される日々を送る。さらに奇人が奇人を呼び、舞の元に表れたのは一九の押しかけ弟子、今井尚武(吉沢)と幼なじみの葛飾北斎(板尾創路)の娘・お栄(山崎)。奇人変人に囲まれ”きりきり舞い”する最中、武家の若者に見初められる舞。はたして玉の輿の夢は叶うのか?若手からベテランの実力派俳優が江戸の庶民の姿を活き活きと描いた人情喜劇作品となる。
昼公演と夜公演の間に報道陣の取材に応じた面々。初日を迎えたことに田中は「やっと幕が開いたという感じですね。これからスタートだと思って身が引き締まる思いです」と気合を入れ直し、「お客様が笑ったりとか拍手を頂いたりとか、するとこれからの公演のヒントになりますし、お客様が道標になって、できあがっています」と、観客あっての舞台とお礼を。
加藤もそれに共感しているようで、「お客さんが受けていれば正しい、受けていなければ間違っているんだろうな」と、しみじみ。吉沢は、「けいこの時と違うところで笑いが起こるので、きっと満足して帰って頂けたんだと思います」と、本番の手応えを。
一方、そんな田中をけいこから見守っていた篠井は、「麗奈ちゃんが本当に素晴らしくて、ここ数日の成長が素晴らしい。それまで、ハラハラ、ドキドキしていましたけど、さすがなもんだな」と、目を細めていた。
初の時代劇に初の座長とその双肩にはプレッシャーのかかる田中だが、「座長ってみんなを引っ張っていくというイメージがあったんですけど、全然そういうことないんだなと。もともと、懐の大きい、愛情たっぷりのみなさまに、力をお貸し頂いて、自分という座長というのができていくんだなと感じました。素晴らしい体験だなと思っています。ほぼ(舞台上に)出ている状況なので、奇人のみなさんとおしゃべりしていくので、それだけで、とっても大変な光栄なことだなと思って、けいこをやってもやっても追いつけないという気持ちで、腹立たしい気持ちもありましたけど、本当にみなまさのおかげで少しずつ自分の中で整理ができたりしています」と、実感を込める。
報道陣から共演者の中でいちばん“きりきり舞い”させられたキャストを問われると、田中は、笑いながら板尾をじっと見つめることに。田中によると、ゲネプロのときに、「(板尾と)すれ違うシーンがあるんですけど、なかなかすれ違わなくて。やっとぶつかることができて、それで板尾さんは『あっ、やっぱり前か』というアドリブをされたんですけど、私はもうそういう対応ができなくて、『遅い!』って後から思って、それを板尾さんに言ったら、『それはチャンスやんか!言わなあかんで!』と、なぜかダメ出しされました」と、“逆襲”エピソードを語り、会場全員の笑いを誘うこととなった。
ほかにも、共演の“しずちゃん”こと『南海キャンディーズ』の山崎静代(35)へ、tな赤は、「私は友情が芽生えているといを勝手に思っているんですけど、終わったら、一緒にやったねと言いたい。しずちゃん女優だなと思いました」と、親交が結ばれたようで、「堂々とされてて、声も通ってて、しずちゃんの大きな大きな背中を見ながら、ありがとうと、本当の気持ちでお芝居できた」と、話していた。
また、舞台では涙を光らせていた田中に、そのことを問うと、「やっぱりずっと集中できたというのはあるんですけど、カーテンコールのときに、『よし!ここまで来た!』というので涙が出てしまったんですけど、けいこに1ヶ月かけてここまで来たぞ、これからだ!という感じでした」と、涙の訳を明かす一幕もあった。
田中から「涙あり、笑いあり、みんなが幸せになる舞台です!」と、アピールしていた明治座4月公演『きりきり舞い』は6日から26日まで上演!





