女優・堀北真希(25)と俳優・上川隆也(48)らが2月25日、東京・赤坂ACTシアターで舞台『9days Queen~九日間の女王~』(演出:白井晃)公開稽古を開いた。
16世紀のイギリス王室で起こった史実を元にしたもの。わずか16歳で女王に祭り上げられたにもかかわらず、たった9日間でその座を引きずりおろされ、最期は夫と共に斬首刑に処せられるジェーン・グレイの波乱の人生が描かれる。
イギリス王室の政争に巻き込まれるグレイを演じるのは堀北。そのジェーンの良き理解者で家庭教師のロジャー・アスカム役を上川、ジェーンに死刑を宣告するメアリー1世役を田畑智子(33)、野心家なジェーンの父親役を神保悟志(51)、王位継承争いの首謀者ジョン・ダドリー役を田山涼成(62)と実力派の役者が集まり、演出は俳優でもある白井(56)が務める。
熱気を見せた公開稽古終了後には、堀北と上川による囲み会見が開かれ、堀北は「劇場に来て、日が浅くて、まだ仕上げの途中という感じなんですけど、すごくいい舞台になるんだろうなと思います」と、手応えを感じているという。
それを裏付けるように、上川は「役者が口をそろえて言ってたのが『稽古期間が短かったよね』って言うんですよ。時間的には短くないんですけど、みんなが言ってるということはこの座組が良いという証なんですよね」と、振り返りつつ、「ワンシーンごとち密にち密に場当たりという最終チェックをしてますし、舞台がスペクタクルに動くんですよ。いろんな意味で驚きをもってご覧いただけるような舞台になっているのではないかなと思ってます」と、見どころを語った。
一方、白井の演出について、上川は「ち密なんですよ、細かいところに神経を注ぐというか、一挙手一投足に至るまで指示を出しますし、ディテールにこだわりながらも全体図を作っていくという演出をなさる方なんだなと思います。細部に至るまでお楽しみいただけると思います」と、“ち密”がキーワードのようで、堀北も「私が分からないこととか、本当に丁寧に教えてくださるのですごく勉強になりました」と感想を。
現場の雰囲気は、「すごく仲が良いというか、暖かな雰囲気です」という堀北に、報道陣から「ムードメーカーは?」との質問には上川を見ながら「上川さんかな」と答えると「とりあえずみたいな言い方しないでくださいよ~」と、落ち着いた堀北の姿とは対照的に少々慌てる上川の姿に笑いが起きた。
さらに、堀北へ今年1月に渡英した話を振ると、「ジェーン・グレイが育った場所とか処刑された場所を見たので、こうやって舞台に立ったとき、想像を自分の中に『ここがあの場所だったんだな~』とか巡らせることができるので行って良かったと思いました。ジェーンの人生は、とても短い人生で、いろんなことが起きたんだなって思いますね。いろんな選択を迫られて、大きな選択を何度も何度も迫られるのが、私もなるべくこの時どういう気持ちだったか考えているんですけど、それは想像するしかないので、自分では考えてもなかなか答えは出ないですね」と、さまざまな思いが去来したそう。
2010年に上演された舞台『ジャンヌ・ダルク』のジャンヌ・ダルクと今回のジェーン役に共通する部分で、最期は死んでしまうことについても「前回は火あぶりで、今回は首を切られるかも(苦笑)でも1回1回全力でいきます!」と、意欲的な姿勢を見せた。
その身にまとう衣装については「すごく、キレイでカワイくてステキだなと思います。今回ジェーンは白が基調になっていて、そんなに派手でもなく、控えめで気に入ってます」と、満足なようだった。
ほかにも、「座長として心がけていることは?」との質問には「あまり…座長としての務めは果たしてないです」と、トーンダウンすると、上川が「そんなことないですよ!控えめにおっしゃっているだけですよ!パン美味しかったです!」と、差し入れエピソードで堀北をフォローする姿に一同大笑い。続けて上川は「差し入れとか物理的なものもそうなんですが、なによりも揺らがないんですよ。その揺らがなさが、みんなへの安定感や安心感につながるんですよね!その佇まいがなによりのおもてなしになるのではないのでしょうか!」と、話しさらなる笑いを誘っていた。
堀北から「命をかけて生きていて、いろんな人が出てくるので、この人に共感できるな~って人を見つけてもらえれば楽しんでもらえると思います」と、PRした舞台『9days Queen~九日間の女王~』は2月26日から3月16日まで赤坂ACTシアターにて上演!
■スタッフ・キャスト詳細
脚本:青木豪
演出:白井晃
音楽:三宅純
出演:堀北真希、成河、江口のりこ、田畑智子、浅利陽介、姜暢雄、愛名ミラ、和泉崇司、青葉市子(シンガー)、朴ろ美、神保悟志、春海四方、久世星佳、銀粉蝶、田山涼成、上川隆也
会場:赤坂ACTシアター
日程:2014年2月26日(水)~3月16日(日)