歌手の北島三郎（77）が10日、都内の新宿ピカデリーでアニメ『ジョバンニの島』（監督：西久保瑞穂／配給：ワーナー・ブラザース映画）完成披露試写会イベントに俳優の市村正親（65）、柳原可奈子（28）、ユースケ・サンタマリア（42）、子役の横山幸汰（13）、谷合純矢（7）、原作・脚本の杉田成道、西久保瑞穂監督（61）と登場した。司会は映画コメンテーターの有村昆（37）。
同作は一般社団法人日本音楽事業協会 創立50周年を記念して作られたオリジナル長編アニメーション。実話を元に『北の国から』シリーズで知られる杉田が原作・脚本を手がけ、アニメーション製作を世界的に高い評価を受けるProduction I.Gが担当。声優陣にも仲間由紀恵、八千草薫、仲代達矢などそうそうたる顔ぶれを起用し、終戦直後の北方領土を舞台に幼い兄弟の物語を描く。
77歳にして初めてのアニメの声優を務めた北島は「歌を歌って、映画やドラマもやりましたが声優というお仕事は77歳で初めてごございます」とにこやかに語り「観たらけっこういい爺様でした。勉強にも腹にもこたえるいい映画です」と笑顔で語った。
兄弟の祖父を演じた北島は「生まれは北海道です。役は北国の漁師のお爺ちゃんの役。漁師の生まれのもんですから、うちの爺さんを思い出しました」と目を細めた。初声優に「初めて体験したんですけど、とっても楽しかったです。映像を観ると涙が出ます、我ながらよく出来たと思います」と自信をみせた。そんな北島に、柳原は「正直、内心“うわっ！ 隣りサブちゃんだよ”と思ってます」と恐縮気味に語った。
幼い弟の声を演じた谷合は「涙がこぼれるかもしれないのでハンカチを用意してください」とアピール。シベリアの収容所へ送られてしまう子どもたちの父親を演じた市村は「僕もふたりの息子の父親として参加。長男が非常にこの映画にハマりました。僕もハンカチが必要だってくらい、目がはれちゃって仕事にならないぐらい。忘れててものを思い起こさせてもらった」と感じ入った。
「父と母とそういう話をする機会がほとんどなかった。改めて考えさせられるいい機会でした」と話す柳原。「みっちゃんの役はお話の中に咲く一輪の花のように…」と自賛すると、ユースケからは「仲間由紀恵さんもいるんだよ！」と鋭いツッコミ。柳原は「仲間さんは大輪の花ですから、私はひっそりと」と会場の笑いを誘った。
最後に市村は「悲しい部分もありますけど、ロシアの子供たちと日本の子供たちが同じ小学校で、互いの国の歌を歌うシーンなど、思い出に残るシーンもたくさんあります」と語り、北島も「人と人の絆を感じました。涙あり笑いあり、迫力があって最後は感動します。感動するアニメだと思いますのでじっくりとごらんください」と呼びかけた。
『ジョバンニの島』は2月22日ロードショー！
