歌手・山内惠介（30）、元チェッカーズの武内享（51）が11日、東京・中央区の東劇で映画『昭和歌謡 危機一髪！』（監督：すずまさ／配給：松竹株式会社メディア事業部・Thanks Lab）初日舞台あいさつにすずまさ監督とともに登場し、司会はニッポン放送の那須恵理子アナウンサー（62）が務めた。
2001年4月に『ぼくはエンカな高校生』というキャッチコピーで17歳でデビューし、いまや全国コンサートでは約2万5000人を動員する演歌界のホープとして知られる山内主演のロードムービーでニッポン放送60周年の記念事業としても展開される。山内の所属事務所がIT会社に買収され、ソリの合わないIT業界と演歌・歌謡界の板挟みに遭った上に、借金を背負わされ、舞台上で倒れたことがきっかけで、何度も同じ箇所を繰り返してしまう奇病まで発祥。さらに、たたみかけるように経営陣が報告もなく山内の連れ添ったマネージャーまで解雇されてしまうという不幸が続き、自信を失ったことから挫折し、歌手生活を諦めて旅に出る。その旅のさなか、昭和歌謡に触れることとなり…。
武内がアコースティックギターを弾きつつその音楽に合わせて愉快そうに現れた山内ら。「俺達きょうのライブ最高だったな」と武内と山内は背中合わせになりながら、話題に乗っかり、「やっと初日を迎えて感慨深いです。無事に東劇で初日を迎えられました。絶好の映画日和でございます。いいお天気で、みなさんも外に出やすかったかなと思います」と、万感の思いを込めたコメントを。
俳優として山内は、「なんでも成し遂げられてる方って何やってもお上手なんだなというのが勉強になりました」と、先輩たちの演技に感じるものがあったそう。
前回の試写会（参照記事：http://japan-newslounge.com/archives/105128）のときと同じく、武内のセリフのことや、始まる前まで山内がこの企画を始め嘘だと思っていたことなどを話しつつ、すずまさ監督は、「予算がないのでNGシーンはなかった。全部OK！お客さんに見せることに、来てくれてありがとうという気持ちでやりました。この舞台あいさつは気持ちが伝われば成功だと思います」と、ぶっちゃけトーク。
かと思えば、山内が「ここにいる3人は“30”っていう数字で結びついたんです。僕が30歳、享さんもすずまさ監督も芸能生活30周年です。それを聞いた時に、僕は感慨深いものがありまして、だからこそ役者というを俳優というものを、僕が生まれる前から俳優をされている方々がいるから、やり通すことができたのかなって」と、感動を誘うコメントで場を引き締めることも。
本作を通して山内と武内は仲良くなったそうで、この舞台あいさつの前日にもカラオケに行ったのだとか。武内は「きのうはお前らカラオケで『ギザギザ（ギザギザハートの子守唄）』を歌って、俺がハモったじゃないか！」と言い出し、山内も「歌えるかなと思っていたけどマイク持ったら歌手魂が入って」と話すと、武内も「2人で高らかに歌ったもんね」と明かすことに。
続けて、武内は「チェッカーズも昭和歌謡。いい歌は継承されていってほしいから、恵ちゃんみたいなやつに頑張ってもらって。恵ちゃん『ギザギザ』とか歌えよ、うまかったから！歌うことがあったら俺がギター弾きにいくよ」と、呼びかけると、場内も拍手を送って山内を後押しする様子を見せていた。
ほかにも、山内が「この3人でライブやりたい。ライブには司会者がいるから那須さんにやってもらって。監督には演出、ワハハ本舗の笑いの演出を入れてもらいながら、享さんとのサウンドで、昭和歌謡を企画できればいいなと思っています」と、構想を話していた。
また、すずまさ監督は「映画の第2弾を進めたいので宣伝してください。製作の人も続きを作りたいと言っていて、逃亡した社長を実は頭のなかでキャスティングしているんです」と、2への構想を口に。山内も「第2弾のためにも第1弾をヒットさせないといけないんです。30周年を迎えてお2人と仕事をして、強く強く思いました」と、語っていた。
イベントでは、山内による『釧路空港』と『恋する街角』の生歌唱もあり、同所内には「恵ちゃん！」の黄色い歓声と、サイリウムがそこかしこに光る様子が見られることとなった。
映画『昭和歌謡 危機一髪！』は11日より東劇ほか全国順次ロードショー！
