11月22日公開の映画『すべては君に逢えたから』の主題歌「守ってあげたい」を歌っている『ゆず』と、劇中歌「守ってあげたい」を歌っているJUJUが対談し、それぞれ同曲への思いを語った。
昨年9月、『ゆず』は節目の15周年を迎え、ドームツアーを敢行。その後のオフのときに自由に曲作りをしていて、「守ってあげたい」の原型が出来上がったという北川悠仁(36)は、「休みが明けて2人でセッションして曲を作りました。当初は、アルバムに入れようと思っていたんですが、出来が凄くよかったので、この曲はもっと違う形で発表したほうがいいんじゃないかなと思い始めて、曲はほとんど完成していたのですが、アルバムには入れずにとっておいたんです」と、曲作りの経緯を説明した。
そこで、北川は「色々な発表の仕方を考えたときに自分たちが歌うものは完成していたんですけど、男性目線だけじゃなくて女性目線で作って歌ってもらったら面白いんじゃないかな、というアイデアが湧いてきて。『じゃあ、誰かに歌ってもらおう!』と思ったんです。その時にJUJUさんに歌ってもらったら凄く良いんじゃないかなとピンときて、お願いしました」と、JUJUに白羽の矢を立てたことを明かす。
オファーを受けたJUJUは、「本当なのかな、というのが一番最初で…びっくりしすぎて『ゆずさんがこの曲を歌いませんかとおっしゃってますけど』と言われたことに『私?! 私でいいんですか?』というのが最初の印象です。とても嬉しかったです」と、驚きを隠せなかったという。
『ゆず』側からは「好きなようにやってみてください」とお願いされたというJUJUだが、「元々が素晴らしい曲なので非常に緊張する作業でした。男性的な『守ってあげたい』ではなく、女性目線での『守ってあげたい』というのは、この曲に対してどう答えるのが一番正解なのか、というのにとても心を砕く作業だったんですけど、緊張しながらもとても楽しかったです」と、苦労しながらもエンジョイしたようだ。
また、曲や歌詞に込めた思いについて、北川は「確かにラブソングという側面はありつつ、パートナーシップや、愛情の種類を限定したくないなあと思っていたんです。色々な方とリンクできるように、ということは歌詞を書きながら心がけていました。今回この映画を観たときにいろんな種類の関係性があって、その関係性の中でも響き方がそれぞれ違うなあと思ったので、それは作者としてとても嬉しくて。元々色々な響き方をして欲しいと思って作った曲だったので、映画の中でそういう形で活きたのはすごく嬉しいです」、JUJUは「多分男性の強さがあるから古風にちょっと引いたところから包みたいなっていう気持ちになるんじゃないかなと思って。本来多分強い男性の前では女性はそうなると思うんですよね、普段どんなに強気であったとしても。女性としては『守ってあげたい』とあんな風に言われたいし、そう言われたときは素直になれるんじゃないかなという気持ちで歌いました」と、それぞれコメント。
岩沢厚治(37)は、「すべてが楽しみですが、やっぱり曲を作った者としては、どんな名シーンと曲が重なるのかなというのがとくに楽しみですね」と、映画の完成が待ちきれない様子で、「守ってあげたい」という気持ちについて、「男性には必ずあるんじゃないですかね。『俺について来い!』や『守ってあげよう』という力強いところはあると思います。まあ『守ってほしい!』というときもあるでしょうし、それはお互い様というか」と、吐露。そして、「今、凄く守ってほしいですね、今です(笑)」と、本音ものぞかせた。