
女優・臼田あさ美(28)が4日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で主演映画『桜並木の満開の下に』(監督:舩橋淳/配給:東京テアトル、オフィス北野)完成披露試写会を開き、舩橋監督とともに登場した。
震災後の茨城・日立市を舞台に、突然の工場内での事故で最愛の夫を失い失意の底にいたヒロインが、その悲しみを乗り越えようと葛藤しながら進んでいくラブストーリー。
本作では夫を亡くす事故の発端となった男性(三浦貴大)が傾いた工場を立てなおそうと必死になるひたむきさに惹かれ、恋愛関係に近い関係となっていくが、臼田は事前準備というのはあまりしなかったそうで、「台本を読んで、理解して撮影に入ったんですけど、事前の準備は工場で機械を触るというくらいしかできなかったんです。撮影しながらその場で芽生えた感情が大事かなと思ったので役作りしないで行きました」という。

さらに、「どんな役でも自分に置き換えると、自分ではないと思って。作品を撮り終えて、観た時に、悲しいことというか、不幸なことはある日突然どんな人にも起こりうるんだなと思うんです。テレビで観てたニュースが人ごとだとは思えなくなりましたね」と、続けた。
実際に日立市にある工場を操業時間外などで借りて行われた撮影で、現地の市民ボランティアにも手伝ってもらって出来上がった作品。撮影中のエピソードは「とにかく、撮影はしんどいことばかりで、役柄的にも笑うシーンがほとんどないです。精神的にしんどいことが多かったんです。工場にずっといると作品のことを考えてしまうので、そんな時、現地の方がおにぎりを用意してくれたり、声をかけてもらうとなんだかちょっとリラックスできる気がしました」と、振り返っていた。
また、本日は俳優・三浦貴大(27)も登壇予定だったが、舞台の通しげいこが急きょ決定したため、「集中したい」との理由から出演をキャンセルすることとなった。
三浦も別な意味で、役者としての真しな姿勢を見せたが、臼田は「本当は三浦貴大くんにもいて欲しかったんです。私と監督だけでちょっと寂しい感じです」と、心情を語りつつ、「楽しんでという作品ではないですが、大事に大事に観て頂ければ」と、メッセージを寄せていた。
映画『桜並木の満開の下に』は4月13日よりテアトル新宿ほか全国順次公開!



