俳優・真田広之(54)が4日、東京・渋谷のヒカリエホールで海外ドラマ『エクスタント』(WOWOW)舞台あいさつ付き特別試写会イベントに登場した。
スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮、ハリー・ベリー主演の本作。宇宙飛行士・モリー(ベリー)が13ヶ月にも及ぶ宇宙ステーションでの単独任務中、かつての事故死した恋人と出会うという不思議体験をしながら期限を迎え地球へと戻る。帰還後、モリーは不妊症であるにもかかわらず妊娠が発覚。一方、モリーの夫・ジョンはアンドロイドの開発をしている“ヒューマニクス・プロジェクト”を計画しているのだが、事業化に行き詰まっており、巨大企業ヤスモト社に資金援助を依願。会社としては断られるが、ヤスモト個人が資金援助を申し出る。そのヤスモトの思惑の裏にはモリーへの興味があり…。この謎だらけのヤスモトを真田が演じることとなる。
現在、海外を拠点に活動しており、今年のお盆以来3ヶ月ぶりの日本を満喫したという真田。本ドラマへの出演が決まった時のことを問われ「(製作総指揮の)スピルバーグさんとは、ある映画の企画でやろうと役を頂いて進めていたものがあったんですが、その時のことが縁で、本作のプロデューサーに勧めて頂いたと聞いて、これは受けるしかないなと」と、スピルバーグ監督からの推薦があったことがきっかけになったと裏話を。
受けた時には、「プレッシャーはありましたし、夏の目玉作品と言われていたんですが、ノーと言う理由がないなと言う気がしました」と、決意したといい、「今年1月から撮影準備に入り7月まで入っていて、日本語のダビングに向けて現在準備中なので、エクスタントに始まって、エクスタントに終わる1年でした」と、振り返った。
共演するベリーについては、「撮影初日には私の控室に、シャンパンとクッキーがメッセージと一緒に置いてあったんです。モリーが宇宙飛行士というのにかけて、土星の形をしたクッキーが並べられていて、『モリーからというのでようこそ』というメッセージを頂いた。そういった気遣いもある方でセンスもいい。素晴らしいカンパニーでした」と、絶賛していた。
作品へは、「いろいろ込めらているので1つは難しいですけど、科学が発達してロボットが人としての魂を宿すかもしれないというテーマもありますし、科学が発達しても原理は守られなきゃいけないし、いずれ地球に地球外生命体が来たときにどうあるべきなのかとか起こりうる危険をどう回避するかとか、エンターテインメントとして楽しんでもらいながら考えるきっかけになればいいと思います」と、語っていた。
見どころについては、「どこまで言ったらいいのか分からない」と、どこかもどかしそうに苦笑いを浮かべ具体的な明言は避けたが、「SF、サスペンス、アクションがありながら、人間ドラマ、そして家族のドラマに着地していく。SFと人間ドラマの融合を観てほしい」と、アピール。
最後に来年へ、「あっという間に10年経ってしまいましたが来年は日本映画もやりたい」と、2005年の映画『亡国のイージス』以来の日本国内映画出演を抱負として語りつつ、「いろいろ思うところがあり、いろんな映画に出演したりしながら、垣根を取っ払い、いい形で世界のマーケットとコラボレーションができればいいかな」と、世界と日本のさらなる架け橋になることを挙げていた。
本作はWOWOWにて2015年4月放送スタート!