どっしりとしたリズム隊と力強いギターに、艶っぽくも男らしいボーカルが乗っている。若手とは思えないほどに完成された世界観が、今後の活躍を期待させるバンド。それが「迷彩モダン」である。
現在、彼らの魅力が詰まった楽曲「瀬戸際」が、音楽サイト「Frekul（フリクル）」にて期間限定で無料配信されている。
迷彩モダンは、古さと新しさを1つの楽曲に同居させることのできる稀有なアーティストだ。それは「瀬戸際」を聴けば分かって頂けると思う。
イントロから走るシンプルかつ印象的なギターリフは、近年のロックフェスを盛り上げる”ロキノン系”の系譜を感じさせ、それに対してリズム隊に漂う”ずっしり感”は、古き良き往年のグラムロックバンドのようだ。
それらの上に、男性としての色気を含んだ、艶やかな鮫島のボーカルが乗り、迷彩モダンの世界観をまとめあげる。THE YELLOW MONKEYの吉井和哉か、はたまたTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTのチバユウスケか、そういった”セクシーな男声”を20代中盤にして体現している鮫島の声は、ファンならずとも必聴だ。
本人からのコメントも届いている。
「明けましてオメデトウ御座います。我々迷彩モダンは、良くも悪くも中身の濃かった2013年を越え、応援して下さる皆様の声だけを頼りに2014年を迎える事となりました。新年初であり、今のところ新年唯一のライブが1月18日東新宿真昼の月夜の太陽というライブハウスで行われます。これから訪れるものが希望なのか絶望なのか…そこで皆様と確かめ合えたら嬉しいです」
ポジティブとネガティブを併せ持った、まさに迷彩モダンらしいコメントである。先日メンバー2名の脱退を発表したばかりの彼ら。残ったボーカル鮫島とドラム瀬間は、それでも迷彩モダンという形を残すことを選択した。彼らが目指す先には、どのような絵が見えているのだろうか。
彼らが今後どうなっていくのか、注目が集まるところだ。
【迷彩モダン プロフィール】
Vo.鮫島テラ、Dr.瀬間彩娘によるバンド。2011年に鮫島を中心に結成された。
結成後すぐに赤坂BLITZのステージに立ち、その後も定期的にライブを行う。2013年夏には初のミニアルバムを発売。
着々と動員を増やしてきた迷彩モダンだが、2013年12月に行われた自主企画ライブを最後にギターの戸川、ベースの明智が脱退。バンドサウンドを形成する上で欠かせないメンバーを二人も同時に失った迷彩モダンが、今後どの様な活動をしていくのか気になるところである。
