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【第66回毎日映画コンクール】優秀賞に空洞化する地方都市を描いた『サウダーヂ』

『サウダーヂ』の富田克也監督

『第66回毎日映画コンクール』表彰式が13日、神奈川県川崎市の『チネチッタ』で行われ日本映画優秀賞に富田克也監督の『サウダーヂ』、日本映画大賞に新藤兼人監督(99)の『一枚のハガキ』がそれぞれ選ばれた。

 “シャッター商店街”と近年言われる空洞化する地方都市とそこに住む人達ーー崩壊寸前の土建業で土方として働く日本人、日系ブラジル人、タイ人をはじめとするアジア人ーーを限りなくリアルに描いた作品『サウダーヂ』。監督賞も受賞した富田監督はキャストらと登壇し、映像集団『空族』として制作・配給・宣伝まですべてを手がけたインディーズ作の快挙に「僕たちがこんな賞をいただけるなんて思っていなくて、報告を受けてビックリしました」と驚きのコメント。

『第66回毎日映画コンクール』表彰式

 同作について富田監督は「仕事をかかえながら現地で暮らす人たちに、ほとんどそのまんま出てもらった。地方の疲弊、空洞化はどういうことなんだろうとリサーチを1年間やりました。その中で出会った人たちの群像劇。ロングランを続けています。ぜひスクリーンで観てください」と呼びかけた。

 また、日本最高齢監督で4月には100歳を迎える進藤監督は最後の作品と公言している『一枚のハガキ』で脚本賞も受賞。車椅子で登場し「こんな大きな賞をふたつも頂けたことがないので大変緊張しています。みなさんありがとうございました」とスピーチした。

 1946から始まり日本で最も長い歴史をもつ映画賞のひとつである同コンクール。俳優部門ではスポニチグランプリ新人賞に染谷将太(19)、忽那汐里(19)、女優助演賞に永作博美(41)、男優助演賞にでんでん(62)、女優主演賞に小泉今日子(46)、男優主演賞に森山未來(27)とそれぞれ選ばれた。田中絹代賞には大楠道代(65)が受賞した。

新藤兼人
小泉今日子
森山未來
永作博美
忽那汐里
染谷将太
でんでん
三谷幸喜
大楠道代
『第66回毎日映画コンクール』表彰式
『第66回毎日映画コンクール』表彰式
『第66回毎日映画コンクール』表彰式
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