俳優・大滝秀治(86)が25日、2011年度の文化功労者に選ばれた。
同日、会見を開いた大滝は、「文化に功労した覚えもないですが、功労という言葉に弱いものでビックリしました。僕が文化に功労した気持ちはないが、もらって損はないと思って」と、茶目っ気たっぷりに喜びを表現。さらに、「電話をもらってから期間があったので、いつ取り消されるんじゃないかと心配していた」と、続け報道陣を爆笑させた。
26日付のサンケイスポーツ、東京中日スポーツ、スポーツ報知、日刊スポーツ、スポーツニッポン各紙が報じており、劇団民芸の創立メンバーの1人で代表、そして劇団最高齢という立場だが、これまでの道のりは決して平坦ではなく、その独特の声と容貌から、劇団民芸の名優・滝沢修から「君は俳優に向かない。やめると決心するのも才能だ」と、言い渡されるほどの時代もあった。
来年は初役の種田山頭火役で主演の舞台が控え、「あと何本できるか。あと1本をしっかりやりたい」と、目を輝かせながら前を向いた。