華やかな黒のドレス姿で登場した井上は「昨年は私にとって責任の重さを感じ、プレッシャーと不安に押しつぶされそうなことも多々あったんですけど、その分やりがいや使命感を、自分の仕事に対する誇りを持ち、たくさんの人に感謝した1年でした」と語った。
連続テレビ小説『おひさま』や映画『八日目の蝉』、NHK紅白歌合戦の司会をつとめるなど華々しく活躍した井上。報道陣から「プライベートは?」と聞かれると「昨年は本当に無かったですね、ほぼ」と苦笑い。休みがあったらどこに行きたいかというと「“家派”なので、家でのんびりと愛犬とコーヒーでも飲んで、映画でも観ながらまったりしたいと思います」と微笑んだ。
『おひさま』で井上の夫を演じた高良は「『おひさま』をやっている6ヶ月間というのは本当に充実していて和成という役を離れる時がすごい寂しく、逆に怖かったです。僕にとって癒しでしたし、価値観が変わりました。ちゃんと社会に関われたような気がします」と印象深い様子で「激しい役の方が多かったし、あんなに穏やかで日々過ごせたことが自分の中で幸せ。いまだに思い出します」と作品に対する愛着を語った。
改めて今年の展望を聞かれると井上は「昨年あんなに突っ走った1年になるとは思わなかったので、今年もどんな1年になるかはわからないです」としみじみ。「私自身もこれから出会うであろう人がすごく楽しみ。出会いを大切にできる1年になればいいなと思います」と凛として語った。
同賞はフランス語で“黄金の飛翔”を意味し、1年を通じて映画やテレビで顕著な活躍をしたプロデューサーや俳優を表彰する。今年度の『プロデューサー賞・プロデューサー奨励賞☆田中友幸基金賞』には映画部門ではそれぞれ『八日目の蝉』の有重陽一氏、『大鹿村騒動記』の椎井友紀子氏、テレビ部門ではそれぞれ『家政婦のミタ』の大平太氏、『おひさま』の小松昌代氏が受賞。特別賞にはテレビ朝日系の『相棒制作チーム』、TBS系の『3年B組金八先生制作チーム』、NHKの『大河ドラマ50』のスタッフが受賞した。