フリーアナウンサー辛坊治郎氏(57)と全盲のセーラー岩本光弘さん(46)が小型ヨットに乗って太平洋横断に挑戦していたが、21日にヨットに浸水、救助要請を出していたことが、分かった。
2人は8日に大阪市内のヨットハーバーを出発。練習のため福島県いわき市の小名浜港に寄港し、16日に米サンディエゴを目指し出港していた。
22日付の日刊スポーツ、東京中日スポーツ、スポーツ報知、サンケイスポーツ、デイリースポーツ各紙が報じており、第2管区海上保安本部によると、ヨットの浸水した現場は宮城県・金華山の南東約1200キロとのこと。
太平洋横断を企画した「プロジェクトD2製作委員会」に入った連絡では右舷が浸水し、船内のポンプを始動させたが排水できなかったという。
2人は通報直後にヨットを放棄し、救命ボートに移乗。海上自衛隊の救難飛行艇が相次いで出動し、2機目が午後6時15分ごろ、現場海域で2人を救助、神奈川県の海自厚木基地へ向かったという。2人にけがはなく体調は良好という。
厚木基地に到着後、辛坊氏は会見で「ご迷惑をお掛けしました」と謝罪。岩本さんは「ゴンゴンゴンと3回、右舷から突き上げる感じがした」と話したが現場は岩などのない海域で、事務局関係者はクジラとの衝突について「可能性はある」と話したという。
さらに辛坊氏は「救助にたくさんの人手や税金を使うことになり、反省しなければいけないことは、きりがないぐらいある。(再挑戦は)口が裂けても言えない」と謝罪し「岩本さんを無事に家族の元に帰せてよかった」と、コメントしていたという。