女優・南沢奈央（22）が8日、東京・赤十字本社で第7回『いのちと献血俳句コンテスト』表彰式に、俳人の黛まどか（50）とともに登壇した。
愛、友情、助け合いの大切さをつづった珠玉の俳句を通して、献血の輪を広げることを目的としたコンテスト。今年は昨年より2万句多い38万句の応募が寄せられることとなった。
ゲスト審査員として参加した、南沢は、自身の特別賞に選出した小学校高学年の部の句「ふうりんが じいっと風を まっている」について、「風鈴って鳴っているときくらいしか注目しないかなって思ったんですけど、それを風を待っているという着眼点、感性も素晴らしいと思いました。それに最近、風鈴のある町も少なくなっているので、小学生の子がそう考えたのがすごいです」と、南沢にとっての新鮮な驚きが決め手になったようだ。
表彰を終え「みなさんのを読ませていただいて、いろんな季節の俳句があって、命とか献血のことを考えていらっしゃるんだなと思って刺激になりました」と、感想を語り、学生献血応援キャラクターを務める身分としては、「こういうイベントがきっかけで、命とか献血について考えてもらえたのはすごく嬉しかったし、実感しました。1人でも多くの人に訴えられるようにしたい」と、抱負を語った。
終了後の囲み会見では、昨年初めて献血を受けたという南沢。「初めは正直怖かったんです。でも、献血ルームの方が自分の家族のように温かったです。それからは定期的に行くようになって、愛媛に行くことがあって、ふらっと立ち寄って、各地活気があったので、地域を回ってみたいと思いましたね」と、感想を。
献血を始めてみて「家族とかが手術を受ける時に、その血がどこから来ているのかを考えた時、献血ルームに行くと、みなさんに感謝するというか見え方が変わって来ましたね」と、感じていることを口にした。
また、プライベートでは、大学4年生のため「心理学を学んでいて、卒論を書いてます」とのことで、卒業後の進路は本格的に女優業に進むのか尋ねられると「はい」と明言。クリスマスについては、「毎年家族で過ごしていたのですが、今年は仕事になりそうです」と、明かしていた。
■第7回 いのちと献血俳句コンテスト 受賞作品
○小学校低学年
ピカチュウ賞：「あさがおが ぼくより先に 目をさます」（静岡・金子敦さん）
最優秀賞：「雪だるま ねている間に 動きそう」（千葉・中居璃々花さん）
優秀賞：「ランドセル つまらなそうな 夏休み」（新潟・大瀧結愛さん）
○小学校高学年
ゲスト審査員賞：「ふうりんが じいっと風を まっている」（愛知・柴田歩乃佳さん）
最優秀賞：「弟が ぼくの服着る ころもがえ」（富山・川尻洸希さん）
優秀賞：「災害の 田んぼにひかる ほたるたち」（福島・根本侑佳さん）
○中学生
日本赤十字社 社長賞「中学の 制服見せに 墓参り」（神奈川・小寺玲奈さん）
最優秀賞：「親友と ケンカした日の 秋の空」（岐阜・山下隼佑さん）
優秀賞：「炎天下 父の仕事は 屋根塗装」（埼玉・佐藤裕樹さん）
○高校生
文部科学大臣賞及び審査員特別賞：「病む祖母の そばにいたくて りんご剥く」（沖縄・野底渓さん）
最優秀賞：「風邪ひいて 昔のように 甘えけり」（福岡・永江邦子さん）
優秀賞：「ソーダ水 一気に飲んで 天仰ぐ」（長野・竹内理子さん）
○一般
厚生労働大臣賞及び審査員特別賞：「献血の ベッドに春の 温みかな」（埼玉・八木秀藏さん）
最優秀賞：「献血車 降りて花見の 輪に戻る」（北海道・平松泰輔さん）
優秀賞：「献血台 神輿担ぎの 腕並ぶ」（新潟・山本篤さん）
