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大竹しのぶ 中村勘三郎さんへ番組で心情吐露…あんな素敵な人は2度と現れないと思います

大竹しのぶ 中村勘三郎さんへ番組で心情吐露…あんな素敵な人は2度と現れないと思います
中村勘三郎さんを悼んだ大竹しのぶ

 女優・大竹しのぶ(55)が、6日放送の自身がパーソナリティを務めるラジオ番組『大竹しのぶ オールナイトニッポンGOLD』(ニッポン放送、木曜・午後10時~)で5日に亡くなった歌舞伎俳優・中村勘三郎さん(享年57)への思いを語った。

 大竹と勘三郎さんは舞台『若きハイデルベルグ』で共演して以来の友人でNHK大河ドラマ『元禄繚乱』以降は、家族ぐるみの付き合いをしていた。

 冒頭で、大竹は「今週はとっても残念なメールからです」と、リスナーから寄せられた中村勘三郎さんの訃報のメールを読み上げることから始まり、「日本を代表する歌舞伎俳優で、19歳からの友達の波野哲明(なみの・のりあき)さんこと、中村勘三郎さんが昨日未明帰らぬ人となってしまいました。まだ、私の中では『冗談だよ、大竹!』って起きてくるような感じがするんです」という。

 「彼の舞台を観ることができなかった人は残念です。同じ時代で彼の舞台を観れたのは生きてて良かった、と思えるぐらいのお芝居を見せてくれる人でした。お客様への愛情のエネルギーが舞台の上で燃焼する姿を観て涙を流さない人はいない。人間性あふれる素敵な方でした」と、舞台上の勘三郎さんを振り返る。

 闘病中にもお見舞いに行っていた大竹は、その治療過程について、「本当に肉体的にも精神的にも大変なつらい治療をしていました。普通ならここでへこたれそうなことでも、彼は我慢して強い意志を持って闘っていました。お医者様や看護師さんたちが『なんとかしてあげたい。これはどうだ』と彼に励まされて、一緒に闘ってくれました。ある日お見舞いにいったときに一人のお医者様にどうぞよろしくお願いしますと言ったら、『いいえこんな人はみたことはありません。僕達スタッフが教えられています』と涙ぐんでいらっしゃった」と、愛情あふれる勘三郎さんの人柄が、医療スタッフへも影響を与えていたそうだ。

 「なかなかしゃべることもかなわず動くこともできず、それなのにどんな人にも愛されて、わがままを言って愛されていた。あんな素敵な人は2度と現れないと思います」と、思いの丈を語りつつ、歌舞伎界のことを案じる大竹。

 それでも、「彼はいるんだ私達を見守ってくれているんだと考え直しました。私や七之助、勘九郎が変な芝居をしないように大きな力を持つことになったと思います。演劇の神様としていつまでも見守ってほしいなと思っています」と、故人を悼んでいた。

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