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中村勘三郎さん急性呼吸窮迫症候群のため死去

 歌舞伎俳優・中村勘三郎さんが5日未明、都内の病院で急性呼吸窮迫症候群のため亡くなった。57歳だった。同日のNHKニュースが報じた。

 中村さんは東京都生まれ。十七代目・中村勘三郎の長男として生まれ3歳で五代目・中村勘九郎を襲名。『昔噺桃太郎』の桃太郎役で初舞台を踏んだ。立役から女方までさまざまな役柄を演じ人気を博した。その一方で、オペラの傑作『アイーダ』を基にした新作歌舞伎や、音楽にのせて早口で語る『ラップミュージック』を古典歌舞伎に取り入れた舞台に挑戦し新たな道を切り開いたり、テレビのドラマやバラエティ番組などにも多数出演し、お茶の間でも親しまれた。

 中村さんは昨年1月に主演予定の東京・新橋演舞場『ペテン・ザ・ペテン』を過労蓄積により休演。同年6月に『盟三五大切』ラストに飛び入り出演し、27日千秋楽まで務め復帰。しかし12年6月18日に初期の食道がん治療のため休養することとなり、11月3日には肺に新たな疾患が見つかり復帰へ向け闘病していたが、5日午前2時33分入院先の病院で亡くなった。

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