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山田洋次監督 文化勲章に「寅さんがいたら…」松本幸四郎、宮崎駿ら文化功労者

 政府は30日、2012年度の文化勲章を映画監督の山田洋次(81)、ノーベル医学生理学賞が決まった幹細胞生物学の山中伸弥氏(50)ら6人に贈ることを決定した。文化功労者には、アニメ映画監督の宮崎駿(71)、俳優・松本幸四郎(70)、日本サッカー協会最高顧問の岡野俊一郎(81)ら15人を選出した。

 代表作『男はつらいよ』などで知られる山田監督は、受章に「正直、面食らった。それほど僕はグレードの高い仕事はしていないのに」と驚いた様子で、「映画人の一人として、映画界を代表して、日本映画のためにこの章をいただこうという気持ちです」と挨拶。「もし寅さんがいたら?」という問いかけには、「『文化勲章って、それ、なんだい? そんなのもらっていいのかい?』って冷やかすでしょうね」と笑ったが、「でも、渥美清さんが生きてたら、きっと喜んでくれたでしょうね」と故人を偲んだ。

 31日付の日刊スポーツ、スポーツニッポン、デイリースポーツ、スポーツ報知、サンケイスポーツ、東京中日スポーツ各紙が報じており、文化功労者に決まった松本は、「途中であきらめず、やってこられたなという思いで胸がいっぱいです」と喜びのコメント。宮崎は、「アニメーションも映画です。映画は常に文化を破壊し、損ねる可能性を持っています。いつも危うい道のりに立っていると自戒し、浮かれないことにします」と、気を引き締めた。

 文化勲章の親授式は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は同5日に都内ホテルで開催される。

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