テレビシリーズの放送終了から約1年半、『劇場版』の発表から約1年。『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]／始まりの物語』が6日、初日を迎えた。
東京・新宿バルト9ではメインキャスト6人が勢ぞろいとなり、鹿目まどか役の悠木碧は、魔法少女の魂『ソウルジェム』を首から下げ、黒とピンクをベースにしたシックな装いで登場。「私にとって、まどかという存在と『魔法少女まどか☆マギカ』という作品は愛おしい存在でした。テレビシリーズでアフレコをしているときは、こうして劇場版で再び、まどかを演じることができるとは思ってもいませんでした。もう一回焼きなおしたわけではなく、新しく再構成した作品になっています。みなさんに見ていただけるとうれしいです」と緊張気味にコメントした。
暁美ほむら役の斎藤千和はブラックをベースにしたカジュアルなワンピースでお目見え。「この作品は少しずつ階段を上っていって……たまにボーンと跳ねあがったときもありましたが」と笑うと、「みなさんの応援があって、ここに私たちもやってくることができました。テレビシリーズのときからすごく大きな反響でファンのみなさんの熱意を感じていたんですけど、劇場版でもう一度アフレコすることで、みなさんからいただいた愛に、恩返しできたんじゃないかなと思っています」と思い入れたっぷりに語ってくれた。
美樹さやか役の喜多村英梨はゴシックふうのドレスに身を包み、シックな装いで「テレビシリーズからご注目いただいたおかげて、『魔法少女まどか☆マギカ展』が開催されたり、コンビニエンスストアに行けば『まどか☆マギカ』グッズが並んでいたり、ゲームにもなりましたし……テレビシリーズ放送後もさやかともずっと一緒に居られることができました。あらためて、みんなとそろってこの大きな作品にもう一度挑むことができて、嬉しいし、緊張もしました。千和さんが『劇場盛り』と言っていましたが、劇場版ならではの演技をとくとご覧いただけたらと思います」。
巴マミ役の水橋かおりは、マミさんを思わせる、かわいらしい帽子とドレッシーなファッションで現れると、劇場版の企画を知ったときのことを思い出しながら、「どれくらい前のことだったんだろう。『映画にしたいんです』とお話を聞いたときに、みなさんといっしょに見ることができるのはうれしいな、と思ったんです。私もいまは壇上にいますが、できれば客席に行って、みなさんといっしょに見てみたいと思っています」。
佐倉杏子役の野中藍は、杏子のテーマカラーを思わせる、赤系のキュートな服装を披露。劇場版のアフレコ現場を思い出しながら笑顔を浮かべる。「人気作品になっているということで、劇場版のアフレコ現場はプレッシャーを感じました。でも、もういちど杏子を演じられるのが嬉しかったです。今日は皆さんに見てもらえるということで緊張と不安もありますが、最後まで余所見することなく、楽しんでいただけたらうれしいです」。
キュゥべえ役の加藤英美里は、どことなくキュゥべえの瞳を思い出させるモノトーンのワンピースをまとって姿を見せると、「劇場版になると聞いて、うれしい反面困ったなと思った気持ちもありました。キュゥべえという役柄はすごく難しい一面がありまして、悩んだ部分もあったんですが、ストーリー自体はすばらしいものなので、世界観を壊さないように、皆さんに楽しんでもらえるようにがんばりました。『劇場版魔法少女まどか☆マギカ』は一部だけを録り直すのではなく、ほぼ全部を録り直したんですよ。だから、新たに作り直すというかたちで、テレビシリーズとの違いもところどころありますので、皆さまぜひ、そのあたりもご覧になっていただけたらと思います」。
劇場に満員の観客は、キャストのコメントに歓声を上げて応える。フォトセッション中は水橋かおりのセリフにあわせて、観客が絶叫。「ティロ・フィナーレ！」の声とともに締めくくられた。
