コミック情報を配信するニュースサイトの『コミックナタリー』がマンガ賞『マンガ秋100』を開催し、原作・河原和音、作画・アルコ氏の少女マンガ『俺物語!!』（集英社）が1位に輝いた。
『マンガ秋100』はマンガ編集者が審査員となり、2011年8月～2012年7月の間に刊行された単行本から100冊を選出するマンガ賞となっており今年が初開催となっている。
第1回では呼びかけに応じた176名の現役編集者が「この1年で刺激的だった10冊」を投票し、1票を1ポイントとして集計。上位100冊(タイ順位につき実数97タイトル)が決定した。1位となった『俺物語!!』は40ポイントを獲得し、2位に17ポイント差をつけぶっちぎりのトップとなった。
同作は、『別冊マーガレットsister』に読み切りとして掲載され、反響が大きかったことから『別冊マーガレット』本誌で2012年1月から連載スタート。原作にはヒット作『先生!』などを持つ河原氏、作画にはテレビドラマ化もされた漫画『ヤスコとケンジ』の作者・アルコ氏という豪華タッグとなっている。
性格は正義感と優しさにあふれるものの不器用で、同性からはモテるが、女子からは嫌われやすいいかつい男・剛田猛男が主人公。これまで猛男が好きになった女子は猛男の親友でイケメンの砂川を好きになり涙を呑む日々だった。そんなある日、猛男は電車で痴漢に遭っていた女子高生・大和凜子を助けることに。彼女も砂川が好きだと直感した猛男は、どうにかこうにか砂川と大和の仲を取り持とうと躍起になる。しかし、大和が好きになったのは自分を助けてくれた猛男だったという胸キュンストーリーだ。
作画担当のアルコ氏は、「ありがとうございます！！大好きな河原和音先生の原作で描けることに興奮しました。今回のコラボの話を振ってくださった担当さんに感謝です。河原さんと、猛男に惚れまくってくれた担当さんに面白いと言ってもらいたい一心で描いたように思います。何より私が猛男を描くのが楽しくて仕方なくて、さらに今回のこのような賞までいただけるとは本当に有り難いことです。これからも心を込めて描かせて頂きます」と、喜びのコメント。
原作の河原氏も「面白い漫画がたくさんある中で、選んでいただいてありがとうございます。世に出す時に、これは人が見てどうなんだとか少女マンガとして通るのかとかいろいろものすごく不安だったので、とても嬉しいです。つたない原作を面白く描いてくださったアルコさん、選んで下さった編集様本当にありがとうございました。これからも頑張りたいです」と、メッセージを寄せている。
■『第1回マンガ秋100』2位以下の結果
2位：私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い！（谷川ニコ：スクウェア・エニックス）
3位：乙嫁語り（森薫：エンターブレイン）
4位：3月のライオン（羽海野チカ：白泉社）
4位：ドリフターズ（平野耕太：少年画報社）
6位：ハイスコアガール（押切蓮介：スクウェア・エニックス）
6位：空が灰色だから（阿部共実：秋田書店）
8位：外天楼（石黒正数：講談社）
9位：いとしのムーコ（みずしな孝之：講談社）
10位：テラフォーマーズ（原作／貴家悠、作画／橘賢一：集英社）
10位：銀の匙 Silver Spoon（荒川弘：小学館）
ほか順位や詳細などは『マンガ秋100』特設サイト（http://natalie.mu/comic-award/index.html）にて！
