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【ロンドン五輪】フェンシング男子フルーレ団体決勝、銀メダル!太田、世界1位を苦しめた

 ロンドンオリンピック第10日目の5日、フェンシングは、男子フルーレ団体決勝が行われ、同競技史上初の団体戦メダルを確定させてから約5時間後、日本は世界ランク1位のイタリアと対戦し、39‐45で惜しくも敗れ、銀メダルを獲得した。優勝したイタリアチームが涙を流して喜ぶほど、日本が追い詰めた。

 日本チームは、北京五輪銀メダリスト・太田雄貴(森永製菓、26)、千田健太(ネクサス、26)、三宅諒(慶大、21)、淡路卓(ネクサス、23)の4選手。この中から3選手が試合をする。

 日本 ×(39‐45)○ イタリア

 第1試合は、三宅とアンドレア・バルディニ。立ち上がりから三宅が連続ポイントを奪い、5-3とリードする。第2試合は、太田とジョルジョ・アボラ。一進一退の攻防が続き、両者4点ずつ加わえ、9-7で時間切れ。第3試合は、団体戦で好調の千田とアンドレア・カッサーラ。いきなり、カッサーラに連続ポイントを奪われるが、千田も同点に追いつく粘りを見せる。しかし、最後は連続ポイントで13-15と2点差を付けられる。

 第4試合は、三宅とジョルジョ・アボラ。ここも両者4点ずつを取り合い、17-19と2点差をキープ。第5試合は、千田とアンドレア・バルディニ。2巡目の千田の爆発力に期待が集まったが、22-25とイタリア3点のリードと差を広げられる。第6試合は、太田とアンドレア・カッサーラ。太田は、個人の3回戦で、カッサーラに14‐15と1点差で敗退しているだけに、ここでリベンジしてほしいところ。その期待通り、3連続ポイントで27‐27と同点とすると、2度追いついた29‐29から、最後の1ポイントを先に取られ29‐30とされる。

 第7試合は、千田とジョルジョ・アボラ。序盤から僅差の戦いが続き、33-35と2ポイント差のまま、必死に食らいついていく。第8試合は、三宅に代わってリザーブに入っていた淡路を送り込む。イタリアはアンドレア・カッサーラ。淡路は、この緊迫した場面に、オリンピック初出場を果たしたとは思えないほど、物おじせずに、ガンガンに攻めていき、35‐35と同点に追いつく。ポイントを取るたびに派手なガッツポーズと雄たけびを上げるパフォーマンスと、そのファイト溢れるプレイに、会場からもより大きな拍手が起きる。両者1ポイントずつ取り合った36‐36から、ビデオ判定に持ち込まれる惜しいポイントもあったが、37-40と3点差に広げられて、逆転をエースに託す。

 第9試合は、太田とアンドレア・バルディニ。互いに立ち上がりで1点ずつポイントを取り合い38-41。そこから太田が1点を返すと、バルディニが、「ポイント面じゃないところに当たったのに、ポイントとなった」と、ビデオ判定を主張。判定の結果、太田のポイントのままとなったが、それでも納得せず、ユニフォームを着替えるほど、追い込んでいく。しかし、着替え直後、冷静さを取り戻したバルディニに、一気にポイントを決められ、39-45で日本は金メダルを逃した。

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