ロンドンオリンピック大会6日目の8月1日、柔道は男子81キロ級の西山将士(=新日鉄、27)が、敗者復活戦から勝ち上がって、体力を使い切って執念で銅メダルをつかんだ。
敗者復活戦 西山将士 ○(判定)× ディルショド・チョリエフ(ウズベキスタン)
開始30秒で、チョリエフが西山の袖口を2つの手で握っているとして「指導」を受けるが西山も、組まないでつぶれたという掛け逃げを取られ「指導」を受ける。
その後も両者「指導」を1回ずつ受けるこう着状態で、このまま延長戦へ。
延長に入って西山は、大外刈り、小外刈りなど、力の限り攻め続ける。この姿勢が認められ、判定の結果「白3本」が上がり、西山が3位決定戦へコマを進めた。
3位決定戦 西山将士 ○(判定)× キリル・デニソフ(ロシア)
過去に2度投げられているデニソフは、西山対策として、奥襟をつかみ袖を取って振り回すなど、先に攻めていく。西山に、「組ませないぞ、攻めさせないぞ」という研究のあとがうかがえる。
それでも、徐々にペースをつかみ、大外刈りなど足技を使って攻めていく。3分過ぎには、小内刈りから寝技に持っていくも逃げられる。
このあと、デニソフに「指導」が与えられるが、決定的なポイントはなく延長戦へ。
疲れが見えるデニソフは、袖をつかんで西山を振り回す。延長1分10秒、西山は、大外刈りを放つが惜しくもかわされる。
残り1分を切ったところで、西山もフラフラになり息も荒げながらも、終始攻め続けた西山が「判定」で白が3本上がり、執念で銅メダルを引き寄せた。