NO IMAGE

【ロンドン五輪】柔道男子73キロ級中矢力、銀メダル!寝技でピンチになったことが敗因

 ロンドンオリンピック大会4日目の30日、柔道は男子73キロ級の中矢力(=ALSOK、23)が登場し、決勝戦で惜しくも敗れ銀メダルとなった。

 準決勝の相手は、昨年の世界選手権で対戦したエルモント。その時は中矢「指導1」、エルモント「指導2」と、ほんのわずかの差で辛勝した。

 準決勝 中矢力 ○(判定)× デックス・エルモント(オランダ)

 実力伯仲で手の内を知り尽くしている相手同士ということで、お互いが袖を絞って組ませないようにする。一進一退の攻防が続くなか、2分20秒に、抑え込みまであとわずかというビッグチャンスを迎えるも、逃れられる。

 それが尾を引いたのか、大内刈り→すくい投げであわやのピンチもなんとか逃れる中矢。このまま、延長戦となり、疲れの見えるエルモントは、なかなか立ち上がらなかったり、手を膝につく姿が見られるようになり、「指導」がくる。

 エルモントの防御が緩んだのか、中矢は背負い投げ→巴投げで相手が崩れ、関節を狙う技の連続攻撃が出るようになる。

 コーチからも「気持ちだぞー」と声がかかる。最後まで攻め続けたがポイント取れず判定へ。「白3本」が上がり、中矢が決勝戦進出。初めてのオリンピックでメダル獲得を決めた。

 決勝  中矢力 ×(有効)○ マンスール・イサエフ(ロシア)

 開始50秒で2人に「指導」。1分過ぎ、右から袖釣り込み腰で、相手を倒しに行ったところ逆に腕を取られ、腕ひしぎ逆十字を決められる。一瞬、腕が伸びるも、必死にもがいて、大ピンチを逃れる。

 イサエフは相手が攻撃したところを切り返す戦法で、中矢が内股に行ったところを、すくい投げで返してくる。そして、3分、中矢がすくい投げに行ったところを切り返され、半身になって逃れるも肩が付いて、「有効」を取られる。

 ポイントを取ることはもちろん、相手に「指導」がはいってもポイントで並ぶため、中矢は、残り1秒まで、腕ひしぎで傷めた腕も気にせず、投げ技や足技で相手を崩して攻め続ける。しかし、その執念は実らずタイムアップ。

 惜しくも銀メダルとなった。

 涙を堪えながら中矢選手のコメント

 日本の代表として金メダル獲らなきゃいけないと思ったけど、相手の方が気持ち強かったのか、ああいう結果になって、まだまだ甘いと思いました。寝技で勝てたのが調子よかったですけど、決勝戦で逆に寝技でピンチになってああいう悪い状況を作ってしまったのが、自分の敗因です。(ポイント取られたシーンは)担ぎにいった時に入ったなと思ったんですけど、逆に入られたので、まだまだ甘いと思いました。自分は金メダル持って帰るということを目標に掲げていたので、この色(銀)のメダルはあまり嬉しくないですけど、また、日本に帰って反省して、次に生かせるよう頑張りたい。

広告