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【ロンドン五輪】柔道男子73キロ級中矢力!寝技の玉手箱で準決勝進出

 ロンドンオリンピック大会4日目の30日、柔道は男子73キロ級の中矢力(=ALSOK、23)が登場した。

 1996年アトランタ大会で中村兼三が獲得して以来3大会、メダルを獲得できないこの階級に、寝技が得意な中矢が挑む。

 2回戦 中矢力 ○(抑え込み 1本)× カイル・マクスウェル(バルバドス)

 開始20秒 さっそく、巴投げから寝技に持ち込む。1分には、マクスウェルに「指導」。

 そして、1分30秒ほど経過したところで、寝技から抑えこみを狙う。2分4秒、一度は腕を取り、三角締めに切り替えたが、相手が防ごうとしたところをうまく上に回り、上四方固めで抑え込み。場外際だったが、25秒間抑え込んで「1本」。

 3回戦 中矢力 ○(抑え込み 1本)× ジョセフ・パレラシュビリ(イスラエル)

 ヨーロッパ選手権3位という強豪のパレラシュビリだったが、中矢は開始当初から、投げ技で崩し、得意の寝技に持ち込む戦法。

 1分、背負い投げから「有効」を取ると、そのまま寝技へ。その後も、背負い投げから腕を取り関節を狙う。2分過ぎには、横四方で抑え込みに入るも14秒で解ける。

 3分34秒、背負い投げから、縦四方でガッチリ固めると、そのまま25秒抑えて「1本」。

 準々決勝 中矢力 ○(指導2つ 有効)× ラスル・ボキエフ(タジキスタン)

 中矢の袖をつかんで振り回して、崩してから投げ技を放とうとするボキエフ。隙をも付けては、積極的に技をかけていく中矢。それでも、一進一退の攻防は続き、両者が「指導」を受ける。

 こう着状態が続く中でも、やや中矢のほうが、積極的に技をかけていく。背負い投げから朽木倒しなど、投げ技から寝技に誘い込もうとするも、相手はノッてこない。

 あっという間に残り1分となり、残り30秒になったところで、ボキエフに2回目の「指導」が入り、中矢に「有効」のポイントが入る。このまま逃げ切って、準決勝進出を決めた中矢。

 今までの2試合とは違う厳しい試合となったが、泥臭く攻めて、「指導」を取っていく中矢。しぶとさと安定感ある戦いぶりに、準決勝以降の戦いにも期待がかかる。

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