ロンドンオリンピック大会2日目の28日、柔道は女子48キロ級で優勝候補の福見友子(=了徳寺学園職員・27)は、準決勝戦と3位決定戦で連敗。メダルに届かなかった。
準決勝 福見友子 ×(支え釣り込み足 技あり)○ アリーナ・ドゥミトル(ルーマニア)
勝てば銀メダル以上が確定する大事な試合だが、相手のドゥミトルは、北京オリンピックの準決勝で谷亮子を破り、金メダリストとなった強敵。
ヨーロッパ選手の特徴である奥襟を取って、相手の首の動きを封じる組手。それを警戒しつつ、前に攻める福見。
32秒 「極端な防御姿勢」ということで福見に「指導」
積極的に攻めに行くが、1分過ぎ 福見が大外刈りに行ったところを、支え釣込み足で切り返され、「技あり」を取られる苦しい展開。
ここから、ドゥミトルは、守勢一辺倒で、逃げ切る戦法。「指導」を2度もらい、福見に「有効ポイント」を取るが、最後まで、逆転することは不可能だった。
「アー」と歓喜の雄たけびを何度も上げるドゥミトルに対し、呆然自失と言った感じの福見。
3位決定戦 準決勝 福見友子 ×(小外掛け 1本)○ チェルノビツキ・エーヴァ(ハンガリー)
決勝に進出できなかったということで、切り替えはできたのか、メンタル面が心配された福見。
積極的に攻めるチェルノビツキ。組んですぐに足技を飛ばしてくる。それに対して、福見は、なかなかちゃんと組ませてもらえず、攻めあぐねる。それでも3分過ぎから、足技が出始め、徐々に福見のペースに。
それでも、両者「指導」をひとつずつ受けて、延長戦へ。
足払いから寝技に持っていくなど、福見ペースで進んでいたと思われた一瞬のすきで、チェルノビツキの小外掛が決まり、「1本」。
福見友子の初のオリンピックは、メダルに届かず5位に終わった。
初めてのオリンピック出場で、大会初日に出場したプレッシャーの中、勝ち進んだ福見選手のコメント
……これが現実かなと思います。私自身は、一生懸命やりました。これがオリンピックだなと思います。(日の丸の大応援について)日本でやっているような雰囲気で、凄く支えになりましたし、力なったんですけど、それが結果に出せなくて本当に悔しいです。(初めてのオリンピックだったが)……言葉がでない…金メダル獲りたかったです。
と、絞り出すように言うのが精いっぱいだった。