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「夢なんてねぇよ」原田芳雄さん緊張感アドリブ!一周忌に松田龍平ら9人が勢ぞろい

「夢なんてねぇよ」原田芳雄さん緊張感アドリブ!一周忌に松田龍平ら9人が勢ぞろい
松田龍平ら9人が9年ぶりに一堂に会した

 映画『9souls(ナイン・ソウルズ)』(監督:豊田利晃/配給:リトルモア、ヨアケ)舞台あいさつが19日、東京・渋谷 渋谷ユーロスペースで開かれ、かつて同作を主演した俳優・松田龍平(29)、千原ジュニア(38)、鬼丸(39)、板尾創路(49)、渋川清彦(38)、鈴木卓爾(35)、マメ山田、市鏡赫が登壇した。

 2003年に故・原田芳雄さんを主演に公開された『ナインソウルズ』がリバイバル公演。9年前と同じ公開日、そして、原田さんの命日という作品に縁が深い日のイベントとなり、9年前の出演者らが勢ぞろいした。物語は、刑務所から脱走した一癖も二癖もある9人の男達が1台の車に乗り込み、大金の隠されているという富士山麓の小学校を目指し、希望に向かってあがく姿が描かれる。社会にはびこる閉塞感や、メッセージなどが散りばめられ、弱き者をハッキリと描き出している作品だ。

 トークショーでは原田さんのとの思い出を振り返ることになり、まずは、豊田監督が、「芳雄さんと会った日に映画に踏み込むことになった。最後に会ったのが2月6日で、『大鹿村騒動記』の次に出演をお願いしようとしたら、『豊田、早くしないと死んじゃうぞ』って言われて…。そのときからどんなことがあってもチャンスがあれば映画を撮ろうと思っています」と、学んだことがあったという。

「夢なんてねぇよ」原田芳雄さん緊張感アドリブ!一周忌に松田龍平ら9人が勢ぞろい

 千原は「原田さんから、江戸落語と上方落語のことを話され『落語をやったほうがいいよ』となぜか言われた。僕が(作品を)撮るときには、原田さんに出ていただきたかった」と、遠い目。渋川も作品を観て行き詰っていた際に、原田さんと、飲みの席で役者論を交わし「俺もわかんねえんだよ」と言っていたことで渋川自身が救われる部分があったことや、マメが「頼れるお父さん的な人だった」など、場内は原田さんへの思いであふれることに。

 作品はアドリブで進むところもあったといい、原田さんの演じる虎吉と、9人それぞれが別れるシーンはがそうだったとのこと。なかでも、千原演じる車一馬が「夢はなんですか?」と問いかけると、「夢なんてねぇよ」と緊張感のある台詞も、台本にはないものだったそうだ。

 そういったシリアスな話もあれば、女装のシーンを撮影した際には、原田さんが率先してほかの出演者の衣装を選んでいたり、原田さんがイスに腰掛けてて、コロリと後ろに倒れてしまったお茶目なエピソードなども明かされ場内は笑いであふれた。

 そして、松田が「9年前に観て、9年ぶりに観たら、見方が変わったような気がします。(撮影当時は)19歳だったんですけど、芳雄さんの言ってることがわからないことが多かった。けれど、この年になると分かるようになることがあって、そのことを話したかった」と、しんみりと語っていた。

 原田さんへの思いがあふれた同作だが、豊田監督から「新しい9人で『9souls』というのをやりたいと思っています。いまもう脚本とかも書き始めています」と、詳細は決まっていないが何かしらの動きがあることもアナウンスされることとなった。

 同作は同所にて20日まで公開され、今後は大阪、名古屋での上映もされるという。

「夢なんてねぇよ」原田芳雄さん緊張感アドリブ!一周忌に松田龍平ら9人が勢ぞろい
千原ジュニア
「夢なんてねぇよ」原田芳雄さん緊張感アドリブ!一周忌に松田龍平ら9人が勢ぞろい
板尾創路
「夢なんてねぇよ」原田芳雄さん緊張感アドリブ!一周忌に松田龍平ら9人が勢ぞろい
鬼丸
「夢なんてねぇよ」原田芳雄さん緊張感アドリブ!一周忌に松田龍平ら9人が勢ぞろい
渋川清彦
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鈴木卓爾
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マメ山田
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市鏡赫
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豊田利晃監督
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