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渡部豪太、「平清盛」で大河ドラマ初出演!「僕は基盛の生まれ変わりだと信じている」

渡部豪太、「平清盛」で大河ドラマ初出演!「僕は基盛の生まれ変わりだと信じている」
平基盛役の渡部豪太

 俳優・渡部豪太(26)が、大河ドラマ『平清盛』(NHK総合テレビ、日曜日・午後8時~)に、松山ケンイチ演じる主人公・平清盛の次男・平基盛役で大河ドラマ初出演を果たした。第24回『清盛の大一番』(17日放送)より出演しているが、出番最後の収録の前日に、共同インタビューに応じ、初めての大河の現場などの感想について、率直に語ったほか、「僕は基盛だったんじゃないか。生まれ変わりかもしれない。僕はそう信じています」と、運命的な出会いと、真剣に語った。

 これまで、NHKのドラマには数多く出演している渡部だが、大河ドラマは初出演。その感想は、「いつかは出たいなと思っていたし、いつかは出るものだと思っていた」と、確信めいたものがあったそうだが、いざ、声がかかると、「ああ、やっと出られるんだ」と、感無量だったそうだ。

 NHKの中でも大河はまた、格別な重みがあるようで、「NHKの建物に入った瞬間に身が引き締まりますし、その奥にあるスタジオには重い扉があって、それを開くとタイムスリップができるというか、今回だと平安の時代に行ける。大きな仕事ですけど、ある種のアミューズメントというか、決して誰もが経験できることじゃない。この場所に入ることも特別ですが、さらに、その奥の扉に入ると、もっと特別なことがあって…」と、一言一言かみしめるように語る。

 今回は、途中出演と言うことで、余計に現場に入りにくかったのではと問われると、やはり、「最初は戸惑いもありましたし、手探り」だったそうだが、「松山ケンイチさんはじめ、豪華なキャストのみなさんに支えられ、みなさんと同じ空気を吸って、日に日に平基盛という役を肌で覚えていくような日々でした」と、しみじみと振り返る。

 大河ドラマといえば、当時の資料を細かく調べ上げ、衣装やセットなどの美術など細部にまでこだわり再現されるのも見どころの一つとなっている。そんな美術・衣装スタッフたちの苦労について、「“力持ち”のスタッフさんがいると役者は楽なんですよね。身をゆだねるだけだったり、カメラの前で何も気にせず“踊る”だけなので。NHK大河ドラマに関しては、セットに使っている梁の一本にしても重くて温かみのある梁なんです。畳1枚、おろそかにしていない。そういう重いものの上に立っているというのは、足の裏から伝わってくる。それが、役の芯とつながっている。演技の助けになってますね」と、スタッフの熱意がキャストに伝播し、キャストたちの演技にも自然と熱がこもっていくという相乗効果を生み出している。

 平基盛は、清盛の先妻・明子(加藤あい)の子。幼い頃に母を亡くし、兄・重盛とともにたくましく育つ。しっかり者の兄・重盛とは対照的に、おおらかな性格で要領がいい。保元の乱で初陣を果たし、平治の乱では源氏と戦って勝利に貢献。蔵人に任ぜられた後、国守を歴任する。父とぶつかることが多い嫡男・重盛を弟の立場から、明るく優しく支える。

 そんな基盛を演じる渡部は、「運命のようなものを信じていて、この時代に平基盛として息をするということは、過去、私の魂は何かにつながっていたんじゃないか…直接的に言うと、僕は基盛だったんじゃないかと思うんですよね。平成24年のこの年に、この時代に基盛に戻ることができて、キャストの皆様、スタッフの皆様に出会えたことは、とても嬉しいことです。それがひとつの宝です。生まれ変わりかもしれない。僕はそう信じています」と、真顔で語る。

 基盛との共通点は、「歯車の一つとなれることに喜びを感じるところですね。平家の棟梁の次男なので、長男が次を担う事には近いので、次男としては、疎ましく思ったりするのではなく、重盛を慕い、寄り添う。それは苦ではなく、喜ばしいことで、いつまでもみんなと一緒に居たいなと思うのは、渡部豪太としても基盛としてもそうなのかなと思う」と、一心同体といってもいいほど、役に入り込んでいる。

 改めて、大河ドラマへの出演を振り返ってみて、渡部は、「とても厳粛で厳かな現場。窮屈ではなく、歴史のある長く続いている場所に、“箱の中”に自分の身を置けることは、とても素晴らしい経験となりました。自分の中にとても大きな実を宿したというか、とても大きな宝物になっているので、これからの仕事に生かしていきたい。このモチベーションを忘れずに、もっと頑張っていきたいと思っています」と、言葉を一つ一つ探しながらていねいに、そして静かに語った。

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