俳優・高嶋政宏（46）が7日、東京・帝国劇場で9日に初日を迎えるミュージカル『エリザベート』（演出・訳詞：小池修一郎）に当たって、主演の女優・春野寿美礼（39）、俳優・石丸幹二（46）、岡田浩暉（46）、平方元基（26）、人気子役・加藤清史郎（10）とともに取材会に臨んだ。
19世紀末のウィーンが舞台でハプスブルク王朝の盛衰、そして破滅が描かれた作品。皇帝フランツ・ヨーゼフが妻にと選んだ女性はエリザベート。自由な心と魂を持つエリザベートを愛したヨーゼフだったが、ある日、自分の美ぼうが武器になることに気付いたエリザベートは、自らを完璧に磨きあげ、ハプスブルク帝国の皇后として君臨することに。しかし、彼女の周囲では、夫の不義、国民の誹ぼう中傷、愛する皇太子ルドルフの死と、不幸の影がつき、いつしか死を意味するトート・黄泉の帝王を愛するようになっていき…。
主演のエリザベートを春野と瀬奈じゅん、ヨーゼフを岡田と石川禅のWキャスト。皇太子ルドルフを大野拓朗、古川雄大、平方のトリプルキャスト。幼少期のルドルフを加藤らが演じるという豪華キャストが変幻自在な組み合わせで見せる舞台が見どころだ。
9日からの初日メンバーで臨んだ会見は、加藤がドレス姿の春野の裾を持ち優雅に現れることに。まずは、初のエリザベートを演じる春野から、「初日に向かって突き進んでいますので覚悟で臨んでいます」と、あいさつ。
2000年の初演から皇后暗殺者役のルイジ・ルキーニを演じ続け、4都市5ヶ月のロングラン公演中に8月の名古屋公演で1000回を迎える高嶋は、「900回を超えても発見がある。最初は帝劇に来るのが嫌でしたけど、いまは来るとしっくり来る」と、役が体に馴染んでいるよう。
それだけ演じていても、「まさかこんなに続くと思っていなかった。初回で終わりだと思っていた。足はつる、本番中目の前は真っ暗になる、ものは落とすと大変でした」と、苦労話も。さらに、高嶋は、「500回までは台本を持って行ってなかった。500回を超えるようになってからもっと高めていかなきゃいけないんじゃないかなと思って、読み込むようになった。それほど深いんです」と、熱弁を振るう。
一方、ミュージカルへの出演が『レ・ミゼラブル』以来、2度目となる加藤は、「緊張しているけど楽しめたらいいなと思っています。前回とは役の性格が違って難しくて」と、しっかり分析できているようで、「テレビでは撮り直せないところがあるけど、ミュージカルは1回やったことを繰り返しできて、そういう緊張感があって次こうしてみようというのができる」と、大人顔負けのコメントも。歌唱するシーンがあるが、「練習してます」とはにかみ、報道陣から「点数は？」と尋ねると、高嶋が、「100点超えてるから難しいよね」と代弁しようとすると「80点です」と、苦笑いしていた。
そんな、加藤は春野と舞台上でセリフを交わすことがないそう。春野が「ちょっと寂しいです」と、声を落としたが、「稽古場でも元気いっぱいで礼儀正しくて、こちらが見習わないといけないことがあるなと思っています」と、加藤の肩を両手で持ちながら、まるで本当の息子見るような優しげなほほ笑みをたたえていた。
また、高嶋の弟・高嶋政伸（45）が妻・美元（32）と離婚調停に臨むと報じられていたが、この問いかけには答えることなくその場を後にした。
舞台『エリザベート』は9日?6月27日まで同所で、7月5?26日に博多座、8月3?26日に中日劇場、9月1?28日まで梅田芸術劇場メインホールにて公演！
