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【菊田一夫演劇賞】大賞の三谷幸喜 次の野望はノーベル賞と取締役

【菊田一夫演劇賞】大賞の三谷幸喜 次の野望はノーベル賞と取締役
受賞にお茶目なポージングの三谷幸喜監督

 映画監督・三谷幸喜(50)が20日、都内ホテルで開かれた『第三十七回 菊田一夫演劇賞』授賞式で菊田一夫演劇大賞を受賞。ほか賞受賞者の俳優・石丸幹二(46)、女優・米倉涼子(36)、瀬奈じゅん(38)、柚希礼音、司葉子(77)とともに登壇した。

 日本演劇界の第一人者であった故・菊田一夫氏の偉業を伝えることと演劇界の発展のために大衆演劇の舞台ですぐれた芸術家(作家、演出家、俳優、舞台美術家、照明、効果、音楽、振付、その他スタッフ)を表彰する目的で1975年から創設された賞。三谷は『国民の映画』『ベッジ・パードン』『90ミニッツ』の作・演出の成果に対して大賞に選出された。

 スーツ姿で現れた三谷は、「いろんな賞をもらいましたが、この賞が一番嬉しいです。ほかの授賞式でもそんなことを言っていますが、この賞が一番なんです」と、強調し場内を沸かせる。それというのも、「菊田先生はエンターテインメントとしての演劇を広めることに貢献された。僕も演劇を芸術というよりエンターテインメントとして捉えているので。さらに、菊田先生は他分野に橋渡しした。その賞をいただけて光栄に思います」と、真摯に。

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 それでも、「(映画賞の)藤本賞もいただいて、もらえるものはもらおう。頑張ってノーベル賞を、ゆくゆくは平成の菊田一夫と言われるようになりたいし、東宝の取締役にしてもらえれば」と、ジョークも飛ばし、場内は爆笑に包まれた。

 その後の、囲み会見では、「まったく予知してなくて、驚きました。好きなことをやらせてもらってここまできたのでラッキーだったなと思います」と、明るく話すと、報道陣に「うらやましいでしょ?」と聞き返し、ニヤリ。

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菊田氏と同じ丸メガネにしたと

 副賞の賞金100万円について三谷は、「お金を使うことがなくて、飲みにもいかないので貯まる一方です。なんにもないんです。仕事が趣味みたいなもので、仕事が遊びで、1年中遊んでいるみたいなもんです」といい、「休みの日は?」と、聞かれるも「仕事をしてますね。仕事という意識がなくて」と、真面目に答え、報道陣の笑いを誘うことに。なお、受賞によって変わったことといえば、「メガネを替えてみました。菊田先生みたく丸い眼鏡にしてみました。しばらくこれにします」と、明かし報道陣は大爆笑だ。

 なお、受賞作のうちの一つ『90ミニッツ』は『倫理』を描いたシリアスな作品だが、「去年やった芝居では自分の原点に帰った感じです。純然たるコメディーではなかったですが、みなさんに楽しんでもらって、蓄積したものをまた出していければ。また役者をやる?役者としては出ませんね。ああいうのは、僕がやるものではない。役者さんはプロフェッショナルだと思っているので」と、ニコリと笑い、その場を後にした。

 また、『G・G・R グレンギャリー・グレン・ロス』のリチャードローマ、『GOLD?カミーユとロダン?』のオーギュスト・ロダン、『ジキル&ハイド』のヘンリー・ジキルとエドワード・ハイド役で演劇賞を受賞した石丸は、「なかなかいただけない賞をもらえて光栄です」と、さわやか。

 受賞した3作品は「悪の香りがするダークな作品」と、評した石丸だが、「これまでの自分のキャラクターとは違う3作品が評価されて、このラインでやっていいんだと。これからダークサイドのものをやってもいいんだな」と、これからの舞台人としての活動に自信となったようだった。

 なお、この日は、故・井上ひさしさんの劇団『こまつ座』にも特別賞が贈られ、同劇団代表・井上麻矢が、ひさしさんの写真を手に「2年間必死の覚悟でした。(ひさしんさんが)きっとどこかで、キッチリやっているということを見ていると思います。小さな劇団に力を貸してくださったみなさま、ありがとうございます」と、声を震わせつつお礼を述べた。

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三谷幸喜
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三谷幸喜
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石丸幹二
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石丸幹二
【菊田一夫演劇賞】大賞の三谷幸喜 次の野望はノーベル賞と取締役
こまつ座代表・井上麻矢
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