タレント・モト冬樹(60)と、女優・山本陽子(70)が19日、都内・三越劇場にて、舞台『あるジーサンに線香を?あなたは若返りたいですか?』（演出・中村金太）の通しげいこを行い、報道陣へ向けた囲み取材に応じた。
82歳の老人が若返りを可能にするという手術を受け、薬によって60代、40代、20代と若返っていったら…。そして、夫の前には、夫以外の他人には見えない、話す声も聞こえないという、20年前に他界した妻の“幽霊”がたびたび現れる、というストーリー。人気作家・東野圭吾の短編が原作で、今回、初舞台化となった本作。若い娘と恋をする夫と“幽霊”となって現れる亡き妻との触れ合いを描く上質なコメディー作品に仕上がっている。夫の各世代をモトが1人で演じ、“幽霊”となって夫の前に現れる妻を山本が演じている。
この日は82歳の老人の役の姿で会見に登場したモト、舞台では82歳の老人から20代の若者までを1人で演じるが「20代の若い役を演じるのは体力的にキツい。若さを出そうと思うと、どれだけ疲れるか良くわかった。40代以降の方がやりやすいよ」と笑いながら本音を。
しかし、心の若さはまったく衰えを見せてはいないようで、20代に若返ったシーンでの、人気アイドルグループ『アイドリング!!!』森田涼花(19)や『アップアップガールズ』古川小夏(19）（※森田とダブルキャスト）とのデートの場面については、「おいしい役？そうですよね。10代の若い娘と恋愛するシーンとかは、気持ち的には大丈夫だね。オレはストライクゾーンが広いから、暴投も大丈夫！」と興奮気味。
これを聞いた、“幽霊”であり妻を演じる山本は「私と接するときと若い子と接するときが、全然感じが違うんですよ。もうウキウキしてるんですよ！」とモトの様子を。さすがのモトも、この大女優の突っ込みにはたまらず苦笑い。82歳を演じるときもカツラを使用していることから、「20代を演じるにあたって髪形はどうするんですか？」と質問されると、「それは見てのお楽しみ。見てる方に区別がわからないと困るんで、いろいろと工夫してますよ」と。さらに報道陣から「では、地毛で出演するシーンは？」と問われると、「ねーよ！」と即答。「地毛で出ると、年齢が微妙になっちゃうんだよ」と自虐的に笑った。
“幽霊”役の難しさを問われた山本は、「難しいというより、自分は楽しんでやっています。こんなところには出てこないというような場所に突然パッと出てきたり。（モトにしか）見えていないという、そういう中での会話をするのがすごく楽しくて。良い台詞もたくさんありますし、すごく楽しんでやっています」と、ほほ笑む。また、モトから「大女優さんが元気で。オレより元気だから。素晴らしいことですよね！」と言われると、「元気は元気ですよ！」と満面の笑みを見せた。
また、20代を演じるにあたって参考にした人を問われたモトは、「オレ！」と即答。「みんなね、経てきてるんだからさあ。誰を参考にするのよ？オレの20代だよ、ちょっと純粋にしてるけどな」と笑い、若いアイドルの方とかは？と続けられ「言ってることが良くわからない！」と返し、これには山本だけでなく報道陣も爆笑。
山本から「若い子といっても（共演が）10代ですからね」とフォローされると、「われわれの仕事はしょっちゅう若い子とは接してますからね。何の抵抗もないね」と若さをアピール。私生活では2010年5月に結婚、今年で丸2年になる結婚生活について聞かれたモトは、「浮気？そんな気ないよ、面倒くさくて」と話し、子作りについては「それはキツいな。数が少ないから」と笑いを誘った。
ほか、渦中の小林幸子のお家騒動については、「日本の歌の宝なんだから、とにかく良い仕事をしてほしい」と事態の早期収拾を望んでいた。
舞台『あるジーサンに線香を?あなたは若返りたいですか?』は東京・日本橋の三越劇場(日本橋三越本店本館6階)にて4月20?26日まで上演。
