人気声優・神谷浩史と井上和彦が3月31日、千葉・幕張メッセで開かれたアニメの祭典『アニメコンテンツエキスポ2012』内での『夏目友人帳 肆』トークイベントに出演し、MCはニッポン放送の吉田尚記アナが務めた。
祖母・夏目レイコの所有していた「妖（あやかし）」と呼ばれる妖怪らの真名が記された『友人帳』をひょんなことから受け継ぐこととなった高校生・夏目貴志（神谷）。貴志は妖（あやかし）が視えることから、転校を繰り返し、人から遠ざかる孤独な日々を過ごしていたが、『友人帳』を手にしたことから、“ニャンコ先生”と呼ばれる斑（まだら・井上）と呼ばれる妖らと知り合い、妖や友人らとの絆を深めていく。貴志が同居する遠縁の親戚との絆やほのぼのとした学生生活だけではなく、人間と妖の間に生きる夏目の葛藤が見どころの作品で、“肆（し）”が示す通り、シリーズは4までを数え、先日その放送も終了した。
アニメコンテンツエキスポの一番最初のイベントとあって、2人とも少し興奮気味だが、井上が“ニャンコ先生”の声で、「おはよー元気ですか」と、あいさつすると場内の雰囲気は一気に和むことに。
4目の放送を終え、神谷は「続、参、肆とやらせていただいて、夏目のリズムみたいなものができては終わっていくというのがあります。言い方は悪いけど、終わるごとに慣れていくというのがある」と、感想を。井上も「夏目のスタジオに行って『たーだいまー』と言えないのが寂しいですね。“ニャンコ先生”のような声を出す機会は、ほかではないですから」と、“ニャンコ先生”の声を交えて感想を。
井上は本日のイベントに際し、気合が入っているといい、誕生日に神谷からもらったという“勝負パンツ”を着用しているそう。「（神谷と）同じメーカーのパンツを履いてます。男性にパンツをもらったの初めてですよ。ウフ、浩史にもらっちゃった。浩史でよかった。ボロボロになるまで履きますよ」と、ファンを沸かせる。この神谷のパンツプレゼントは、後輩からもらったことがきっかけで始まったそうだが、神谷は、「井上さんみたいな大先輩にプレゼントできるのは夏目のおかげです」と、しみじみ。
その後は、共演の田沼要役・堀江一眞から手紙で劇中でお酒が好きな“ニャンコ先生”演じる井上へ、「お酒で失敗したことは？」との質問が飛ぶと、「夏の夜に1人で飲み屋に行ったら利き酒しませんかと言われて、調子に乗って何回かやったんです。そうしたら、家に10分で帰れるところを40分かかって、結局、自宅の前で寝てた。新聞配達の兄ちゃんに『大丈夫？』と聞かれた。それでフラフラになりながら、家に帰ったんです。座り込んだところの前に庭があって、芝生が楽園だなぁという感じでした」と、恥ずかしげに返答。
名取周一役の石田彰からは「貴志の手帳の中で一番価値があるのは誰？」と、問われた神谷は、「浩史の手帳的には、石田さんのメールアドレスを知りたいですね」と、語ると、井上も乗ってきて「俺も知らないよ。石田くん携帯持ったの最近だし。たぶん打ち方知らないんだよ」と、さりげなく共演者をフォロー。さらに、原作者の緑川ゆき氏から2人にメッセージが寄せられ、「感謝感謝です。ありがとうございました」と、吉田アナから手紙が読み上げられると、神谷は上方をじっと見つめ目を潤ませていた。
最後に、神谷は、「夏目貴志は長いことお付き合いさせていただいているキャラクターで、最初に終わることに慣れてしまったと言いましたが、次があるからだと毎回思うからこそなんです。終わってしまって、寂しくはありますけど、いつまでも残っている作品で、悲しくてなにもできないという気持ちにはならない。次に進んでいかなきゃという気持ちになる作品です」と、作品PRを含めて心情を明かすと、「とりあえずひとまずこれで、夏目のイベントは終了しますが、きっと何かの形でまた“ニャンコ先生”と語る日がくると思っています。いつまでも心の中に夏目貴志の引き出しを置いておければと思います」と、思いを馳せていた。
