アイドルグループ『仮面女子』が13日、東京・青海のZepp Tokyoでリベンジ公演を開催した。
アリスプロジェクトに所属する『アリス十番』、『スチームガールズ』、『アーマーガールズ』がコラボレーションしたユニット『仮面女子』。芸能界に居場所が無くなった『選ばれなかった者達』が顔を隠すことで個人のアイデンティティを捨て代償に群れとしての強烈な個性を手にした“最強の地下アイドル”として、日々、東京・秋葉原のアリスプロジェクト常設劇場『P.A.R.M.S』で公演を重ね、先日には韓国と台湾デビューするなど、その認知度も爆発的に伸ばしているグループとして知られている。
本公演は“リベンジ”と銘打っているが、これは今年5月3日にも同所で初のワンマンライブを開催したものの客席を満員にできず、空席が目立つ公演となり悔し涙に暮れたことに由来する。
この日は台風19号が迫るなかという悪条件にもかかわらず、会場内は人と熱気であふれ、1曲目の『アリスインアンダーグラウンド』のパフォーマンスがスタートすると、彼女たちの歌声とともに、絶叫のような歓声が場内を包むこととなった。
序盤のMCでは、またこの場に立てたことにメンバーたちは感激で「みなさんのサイリウムの光で暗転したのが分からなかった」との感想が寄せられることも。リーダーの桜のどか(24)も「ファンの方の数よりメンバーのことが多い公演もあった」と、しみじみで、「集まってくれてありがとう!」と、感謝の気持ちを口にした。
公演には紅白歌合戦にも幾度も出演している大物ゲストからのメッセージも。中盤のMCで、VTRで登場。顔こそモザイクがかかっていたが、「さそりさん」という方で、「♪いいえ私はさそり座の女~」と歌い出しそうな特徴的な声で、「私から言わせるとチョロいわよ!」「100年早いわよ!」と、彼女たちを一喝!それでも、「ずっと様子を見ていたのよ」と、実は見守っていたことを明かし、彼女たちの持っている仮面を欲しがると、壇上に現れた「さそりさん」の親衛隊という黒服に、さそりの絵柄が入った仮面をプレゼントし、今後の“大物メンバー加入”への展開に期待を持たせることとなった。
そして、終盤。元メンバーの月村麗華が登場し、結局リベンジは達成できたのかが発表されることとなるのだが、残念ながらsold outとはいかなかったことが伝えられ、メンバーは落胆。それでもこの悪天候ながら2500人が集結するという、あと一歩の大健闘だったことが伝えられた。その後は、重大発表が連発!2015年1月1日にニューシングルの発売が明かされ大喜びするメンバーらだったが、続いて、『Nextワンマンライブ』と題し2015年11月23日に埼玉・さいたまスーパーアリーナでワンマンライブを開催することが明かされる。あまりのスケールの大きさから、ほぼ全員がその場に腰が砕けてへたり込んでしまい、数秒後、我にかえり大きなステップアップを実感したのか、号泣するメンバーが続出した。
アンコール開けのMCで桜が涙ながらにスピーチ。これまでの活動を振り返り、「最初の頃はビラ配りをしていて、もらわれたと思ったら5歩あるいたら捨てられて、素顔を見せたらババアと言われて。つらくて、繰り返しで、怖かった。それでもライブ会場に足を運んでくださった人もいて、前だけを向いて突き進むことができました」と、実感のこもった苦労話をすると、そのときのことを思い出し泣き出すメンバーも。
続けて桜は、「きょうの公演は絶対、絶対、絶対に成功させたくて、今回は時間を無駄にすることなく、メンバー全員で声をかけあって、高め合って、最高のきょうを迎えることができました。それもみなさんのおかげです。1人1人の思いが重なって2500人の方が集まってくれました。さいたまスーパーアリーナ公演を聞いた時は、驚いて言葉も出ませんでしたけど、仮面女子、不可能はないと思っています。絶対に可能にしてみせたいです。だって今回も、天候もあって、sold outまであと少しでしたけど、私はリベンジを果たせたと思っています!」と、思いの丈を口にすると場内からは自然と拍手が沸き起こる。
さらに、今年7月に急逝した月宮かれんさん(享年17)のことにも触れ、「かれんちゃんのことを聞いたときに私達は悲しくて、悲しくて、どんな顔をして、みなさんの前に立ったらいいか分かりませんでした。きょうも一緒にステージに立っているかステージの上のところで観てくれていると思います」と、悼んだ。
「まだまだこれからいろんな試練にぶつかると思います。完全アウェーで、もうどうしたらいいか分からない状況になると思います。でも、私達、雑草魂でここまで這い上がってきたので、これからどんな仕打ちが待っていようと、私達は絶対に負けません!みなさんが応援してくださる限り、前だけを向いて、命を削って進んでいければ。これからも仮面女子の応援よろしくお願いします!」と、約9分にわたり朗々と語り続け、ラストは『夏だね☆』を全力パフォーマンスでファンを魅了していた。
※終演直後の囲み会見の模様はこちら!(仮面女子 来年さいたまスーパーアリーナに全員で臨むため“春の解雇祭り”回避願う)
■13日の出演メンバー
○アリス十番
立花あんな(22)、森カノン(24)、桜のどか(24)、渡辺まあり(25)、桜雪(21)、川村虹花(18)
○スチームガールズ
神谷えりな(22)、新矢皐月(21)、黒瀬サラ(18)、小柳朋恵(18)、澤田リサ(17)、朝倉彩花(20)
○アーマーガールズ
天木じゅん(18)、黒木ひなこ(18)、伊藤みう(18)、星野愛実(20)、窪田美沙(20)、愛沢美奈(22)、月野もあ(20)
■13日公演のセットリスト
M1:アリスインアンダーグラウンド
M2:Wohhhh!!!!☆
M3:天地-AMATSUCHI-
(MC)
M4:シンデレラ
M5:つけMEN☆極MEN
M6:つけ麺☆OMD
M7:LOVE is ALL
(MC)
M8:妄想日記
M9:優しい風
M10:CLAP!
「さそりさん」からのビデオレター
M11:FLY HIGH!!!!!!!
(MC)
M12:超アドベンチャー
M13:COSMIC LOVE
M14:ハピ☆バデ
M15:鋼鉄少女
(MC)
M16:マリン☆ロード
M17:ココロイド
M18:destiny
(MC)
M19:全開☆ヒーロー
M20:大冒険☆
~以下、アンコール~
EN1:夏だね☆