アイドルグループの仮面女子が9月9日、東京・秋葉原のアリスプロジェクト常設劇場『P.A.R.M.S』に出演。桜のどか(24)、森カノン(24)、桜雪(19)、新矢皐月(21)が
会見を行い、メンバーの月宮かれんさんが7月に不慮の事故のために亡くなっていたことを悼んだ。
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アリスプロジェクトのアリス十番、スチームガールズ、アーマーガールズからなる仮面女子が韓国と台湾で世界デビューすることが発表された。仮面女子は9月13日に韓国で行われる『第7回 ソウルガールズコレクション』にゲストとして出演。同日、台湾で行われる『Tokyo Crazy Kawaii』でパフォーマンスを行い2カ国同時の世界デビューを果たす。
集まったファンを前に『妄想日記』『ラブイズオール』『つけMEN☆極MEN』など3曲を披露した仮面女子。待望の世界進出にのどかは「私たち地下アイドルでずっとやってきて、世界を夢みてた。世界中にもっともっと仮面女子の名を轟かせたいです」と語った。
心の整理がつかず、亡くなってから2ヵ月後に発表された月宮さんの訃報に、同じスチームガールズで活躍する新矢は「初期メンバーで一緒にやってきてたんです。まだまだ悲しみから立ち直れないメンバーもいるし、ステージにも立ててない子もいる」と明かした。新矢たちは韓国でパフォーマンスを行うが、「かれんちゃんがずっとつけていたブレスレットやネックレスをいただいたので、これを衣装として一緒に韓国に。パスポートとかれんちゃんのトレードマークだった眼鏡をお借りして、それを持って韓国に行きたいと思います」と悲しそうに話した。
月宮さんは今年2月から体調不良のため自宅で療養中だった。どんな子でしたか、という報道陣の問いかけに、新矢は「無口だったりもしたんですけど、結構ギャグとかも。Twitterで夜中もつぶやいちゃうぐらいしゃべることが大好きで明るい子でした。最初はすごく明るくて、途中から無口だったりしたんですけど、MCとして活躍もしてくれた」と振り返った。
月宮さんが作詞した『destiny』はメンバーの強い要望により、待望の世界デビューである9月13日も韓国で披露される。新矢は「もともとはスチームガールズの曲ではなく、かれんちゃんがやっていた派生ユニットの曲として書いてくれて、学校生活で、かれんちゃんが、こういうことがあったらいいなとか、青春ものを書いていたので、かれんぴょんも思い入れが深くて、出来上がったときもすごい恥ずかしそうに見せてくれました」と声をつまらせた。
来週に予定される世界デビューについて「韓国の方に『なんなんだこのアイドルは?』『アイドルなのか?』と印象づけれたらいいなと思います」と意気込み、「かれんちゃんの大好きだった曲をつれて、大好きなブレスレットもつけて、みんなでかれんちゃんに恥じないステキなステージにしたいと思います」と決意を語った。
突然の出来事にメンバーにも計り知れない衝撃があった。新矢は「最初の2週間ぐらいはみんなで裏で固まって、泣いてたりもありましたし、曲中にも思い出してしまうことも多々あるんですけど、今でも、そういうことはあるんですけど、それだけじゃダメだと、かれんちゃんのお父さんも『それは望んでいない』と言ってくださってので、みんなで胸を張って行きたいと思います…」と涙をこらえた。
月宮さんとの思い出を聞かれると、のどかは「いろんな思い出があるんですけど、シドさんと私たち仮面女子が武道館に立たせてもらったんですよ。その時かれんちゃんが『仮面女子で、ワンマンでまたここに立とうね』と言っていたので、絶対にかれんちゃんを連れていきたいと思います」と話した。雪は「スチームガールズの私の卒業式の時にかれんちゃんが手紙をかいてくれて『絶対一緒にステージに立ちたい』と言ってくれたので。今、もうかれんちゃんと一緒にいるんだと。私たちは前を向いて、悲しいですけどかれんちゃんの残してくれた曲が日本中に広まるように活躍していきたいと思います」と語った。
森は「毎日のように悲しみに暮れてたんですけどかれんちゃんが作詞した『destiny』という曲の中で『あなたが辛くて、悲しみに暮れていたとしても何百年、何万年……僕がそばにいるよ……っていう……歌詞があるんですけど……」と声をつまらせた。森は大粒の涙を流しながら「ほんとにその歌詞が、かれんちゃんが私たちに思ってくれているように感じて、今は。なので、ほんとに…毎日メンバー、悲しみに暮れていたんですけど……そばにいてくれるように、世界でも羽ばたいていきたいなと思います」と飛躍を誓った。雪も「かれんちゃんも大切な仲間もついているので、きっと同じ空から見ているので、かれんちゃんにもいいステージを見せたいなと思います」。のどかも「かれんちゃんも絶対にいつもそばにいて笑ってくれてると思うので、精一杯、全世界の人に思いをとどけたいです」と話した。
アリスプロジェクト公式サイトでは、かれんさんの思い出を共有するためにメールで写真を届けて欲しいと呼びかけている。記者から訪ねられると、新矢は「私はもう送ったんですけど、ツーショットだったり、かれんちゃんが寝てる姿を撮ったことあるんですけど、それを送ったり。端っこに座ってる写真とか。車でいっつも端っこに座るんですよ…その写真とか送りました」と寂しそうに話した。雪も「一度だけ私がスチームガールズだった時に、普段からみんなでがんばっているからとかれんちゃん一緒にスチームガールズのメンバーでマネージャーさんがディズニーランドに連れていってくれたんですよ。で、その時だけ、初めて、最初で最後だったんですけど、おもいっきり遊べてすごく楽しかったです」と写真を送ったことを明かした。