戦国武将に扮したパフォーマンスグループ『おもてなし武将隊JAPAN』メンバー9人が8日、東京・池袋サンシャインシティ噴水広場で楽曲『空／羽よ、魂となれ。』（ベルウッド・レコード）発売を記念したミニライブを開き、600人のファンが集結した。
2009年11月にハローワークを通じ名古屋城内で結成された同グループ。活動を始めてから人気はグングンと上昇し全国にもその名を知られることとなった彼らに加え、全国各地に散らばる150人のおもてなし武将らから、精鋭10人とシークレット2人の計12人を選出し『おもてなし武将隊JAPAN』として活動することとなった。
全国各地からファンが集まり350枚のCDはすべてソールドアウトし盛り上がりをみせるなか、MCとファンによる「池袋から、いざっ！」の呼び込みで武将らが飛び出してくることに。
坂本龍馬、石田三成、島左近、井伊直政、加藤清正、徳川家康、豊臣秀吉、織田信長、前田慶次が甲冑姿で舞台上にずらりと並ぶと、信長と左近の迫力ある殺陣を披露し、黄色い歓声が飛ぶ。勢いそのままに岡本真夜作曲で宮城県牡鹿郡女川町立女川第一中学校がコーラスを務める両A面の曲『羽よ、魂となれ。』の歌唱を。曲中合いの手が少し小さくなったが、それもそのはずで、今回はファンの写真撮影が可能だったため、チャンスを逃さないようシャッターを切るのに必死という珍しいものとなった。歌い終えた9人が寄せられ軽やかに、「われらおもてなし武将隊JAPAN！」と、叫んでポーズを決めると喝采が。
それでも、途中歌詞を間違えたという慶次、左近、信長が腕立て伏せして場内には笑いがあふれることも。今年1月初旬に集まって同曲のレコーディングが行われた、信長が「朝10時から夜6時ぐらいまでやりましたなぁ」というほど、長丁場だったそうで、直政も「ケンカもありましたなぁ」というと、場内からどよめきが。直政によると、「気合を入れるというので左近に殴られました」と、体育会系なノリだったといい、当の左近は、「長政を何とかしてこいって言われました」と、どこかから指令が下っていたことを明かした。
さらに、「今回一番レコーディングのときダメだった武将は？」というと、みんなで信長を指さすことに。焦る信長に、秀吉が「本当にひどかった。4日レコーディングあったなか、3日までゼロ」と、明かし、信長も「プロデューサーから信長様の部分は使えない」といわれていたことを白状。そこに秀吉から、「ひどかったのは、3日目のギリギリで収録した時に泣きながらしとった」と、暴露され信長は恥ずかしげだった。
そして、しっとりしたカップリング曲の『空』を歌い上げた彼ら。今月末には信長、秀吉、慶次役の交代が決まっているが、あとわずかな時間の活動ということに感極まったのか信長は、歌い終えた瞬間に涙が止まらず秀吉に抱きついて号泣。それを見ていた信長を応援するファン数人も嗚咽を漏らす一幕も。最後に信長は、「現世で応援してくれるファンがいてうれしい。これが最後じゃない。きょうは誠にありがとさんじゃ！」と、雄たけびをあげることとなった。
今後は、9日に女川町立女川第一中学校を訪問するという。なお、この日、『空／羽よ、魂となれ。』の収益は被災地に寄付されることが関係者から明かされた。
