4人組ガールズロックバンド『SCANDAL』が27日、東京・代々木公演野外ライブステージで、4thアルバム『Queens are trumps-切り札はクイーン-』(Epic Records)リリース記念のスペシャルライブを行い、1万2000人が駆け付けた。
また、このフリ―ライブはSCANDALとしては初の試みとなる、インターネット6つのメディア(JAMBORiii STATION、アメーバピグ、youtube、ニコニコ生放送、Ustream、YATTAR JAPAN)を通して6元生中継され、30ヶ国20万人のユーザーに向けて配信された。
この日は、台風の接近により、大雨との予報だったが、9月26日に発売されたニューアルバムが、9月25日付オリコンデイリーチャート2位を記録。アルバムでは自身最高位の好発進スタートとなった勢いで、雨雲をブッ飛ばしたかのように、夜空には、月の光が煌々と照らし出され、心地いい風が吹く秋の夕闇の中ライブがスタート。
午後6時35分。1万2000人のファンから割れんばかりの声援の中、メンバーがステージに登場し、アッパーチューンの『LOVE SURVIVE』で会場全体に盛り上がりの火を付ける。
ボーカル・ギター担当のHARUNA(24)が、「こんにちはーSCANDALでーす。後ろの方も見えているよー。タオルを持っている人は持って、持っていない人はこぶしを突き上げて、こっからドンドンドンドン上げていきましょう。行くぞーDOLL!」というと、『DOLL』では1万2000人のタオルが曲とともに振り回され、タオルのウェーブが出来上がりました。
HARUNAが、「こんばんは、SCANDALです! 後ろのみんな元気ー。前のみんな、めちゃくちゃ元気だね。今日は、朝から並んでくれた人もいるみたいで、たくさん集まってくれてありがとうございます」と呼びかけた。
さらにHARUNAが、「4枚目のアルバムを昨日リリースして、今日は、久々にフリーライブなんかやっちゃおうかなぁということで、代々木に来たわけですが。今日は、この会場に来てくれている人だけじゃなくてですね、何と動画サイトの方で6つ生中継です。日本全国のみならず、全世界中に放映されている。みなさん、見てますか、いろんなところで。お家で見ている方もいるでしょうし、お仕事中にコッソリ見ている方もいるでしょうし。TOMOちゃん、世界中に向けて何か」とふる。
ベース・ボーカル担当のTOMOMI(22)は、「Hello!Hello!」というと、「画面の中からですけども最後まで楽しんでってください!」と動画サイトで見ているファンにアピール。さらに、「英語でなんていうの?」というと、「Let’s enjoy in display!!」と、全世界に向けてあいさつ。言いたかったことは、「画面の中だけど、楽しんでってねってこと」と、照れながら説明。HARUKAが、「私たちの英語はこんなもんです」というと、会場からも笑いと拍手が起きた。
一方、英語での話しかけに海外で中継を見ているオーディエンスからは「英語うまいね!」という書き込みが続いた。
ギター・ボーカル担当のMAMI(22)は、「雨が降るかと思ったんですけど、台風が来るという噂で。朝起きたら晴れてるなと思って、今日出来るかなぁと思ったら、お化粧している時に、だんだん曇ってきて、降るかな?と思ったけど、みんなのおかげで降らずにもちましたー!」と、感謝の絶叫。
ドラムス・ボーカル担当のRINA(21)は、立ち上がって客席を見渡し、「こんなにいるとは思わんかった。みんなタダやから来たんやろ?」と言うと、ファンの反応を伺う。そして、「違うな。木の関係で列が斜めになってるけど、向こう側もしっかり見えてるから。みんな楽しんで帰ろうな。アルバム聞いてくれた人。嬉しいです本当に。とにかく今日は、みんなで思いっきり壊れて帰ろうなー。OK!」と、笑顔を見せた。
HARUNAは、「いい感じの風が吹いてきたところで、みんなで一緒に汗かきたいじゃない。代々木のみんなで最高の夜にしようぜー!」と盛り上げると、『Welcome home』『HARUKAZE』『瞬間センチメンタル』と3曲続けてパフォーマンス。
2度目のMCでHARUNAは、「野外っていいね。フリーライブですよ今日は。デビューして4年やってきた中で、自分たちでこういうバンドでありたいなぁ。こんな曲をやりたいと詰め込めた1枚になりました。10月12日からツアーを回るんですけど、この1枚を持って回れるというのは、これからの私たちのバンド人生の自信につながっていくと思います。そんな1枚を聴いてくれてありがとう」と感謝。
SCANDALは、3月にガールズバンド史上最速記録となる5年7ヶ月で、日本武道館ワンマンライブを成功させ、彼女たちがバンドを結成した時からの夢であった大阪城ホールでのワンマンライブが2013年3月3日に行うことが決定している。
このことを踏まえHARUNAは、「みんななしではここまでこれなかったなぁと、今思っているから、これからも間にも心配しないで付いてきてください、ね」とTOMOを見ると、「あい」と、苦笑い。すると、会場の女性ファンから、「TOMO可愛い」との声が上がり、テレまくる。
さらに、HARUNAが、「まだ誰にも言っていないのですが、12月にマレーシアへ行くことになりまして」と、発表。
途中のMCでHARUNAは「野外っていいね!」と満面の笑みを浮かべ、「デビュー4年目のニューアルバムには、こういう曲をやっていきたいっていうのを詰め込みました。この1枚を持ってツアーを回れるのは、今後のバンド人生で自信になる」と10月から開催する全国ホールツアーへの意気込みを語った。
また、「まだ誰にも言ってないけど、マレーシアに行くことになりました。来年はね、海外に行きたいと思ってるので、みんな遠征してきてね」と、さらなる展開の野望を語った。
これに対して、海外から中継を見ているマレーシアの人々からは「嬉しい!」「やっと来てくれるんだね!」という書き込みが続き、喜びの会話が飛び交っていました。
ニューアルバムにも収録されている『ピンヒールサーファー』『太陽スキャンダラス』に続いて、1stアルバムに収録されている自身のバンド名を冠ムリした『SCANDAL BABY』のパフォーマンスで集まったファンの興奮も最高潮に。
鳴りやまないアンコールの声に再登場したメンバー。HARUNAは、「8月には、結成当時からやっていた“城天” というストリートライブ(路上パフォーマンスが多く行われる大阪城公園(城天ストリート)でのライブ)を久々にやったりして、大阪でもやったんで、東京でもやらないわけにはいかないなぁと思って、野外でやることになりました」と、今回の野外ライブの経緯を語る。
そして、「それが4枚目のアルバムをリリースしたこのタイミングで出来た今年をすごく光栄に思うし、初めて来てくれた人もたくさんいると思うんです。そうやってドンドン音楽でつながっていければと思います」と語り、アンコール曲に『スペースレンジャー』を歌い、計9曲、約50分のライブを終了した。
ちなみに、YATTAR JAPANのサイトのコメントタイムラインではアメリカ・オーストラリア・カナダ・フランス・ドイツ・スペイン・イタリア・ハンガリー・ペルー・ブラジル・メキシコ・モンゴル・台湾・香港・韓国・アルゼンチン・マレーシアなど、様々な国の言語が飛び交っていたという。
また、SCANDAL HALL TOUR 2012「Queens are trumps-切り札はクイーン-」は、10月12日の和光市民文化センターを皮切りに、11月22日の東京・中野サンプラザまで、13都市を回る。
【セットリスト】
LOVE SURVIVE(11年7月27日リリース 11thシングル)
DOLL(08年10月22日リリース デビューシングル)
MC
Welcome home(13thシングル『太陽スキャンダラス』カップリング)
HARUKAZE(4thアルバム 12シングル)
瞬間センチメンタル(10年2月3日リリース 5thシングル)
MC
ピンヒールサーファー(4thアルバム 13シングル)
太陽スキャンダラス(4thアルバム 14シングル)
SCANDAL BABY(09年10月21日リリース 1stアルバム収録曲)
~ENCORE~
スペースレンジャー(インディーズ1stシングル、1stアルバム収録曲)
【ライブ情報】
■マレーシアワンマンライブ
SCANDAL SPECIAL LIVE IN MALAYSIA 2012
日程:2012年12月1日(土)
会場:マレーシアクアラルンプール KL LIVE
■大阪城ホールワンマンライブ
日程:2013年3月3日(日)
会場:大阪城ホール
問い合わせ:サウンドクリエーター(06-6357-4400)