女優・陽月華（32）が8日、東京・渋谷のCBGK シブゲキ！！にて主演ミュージカル『魔法のオルゴール』（演出：松本健）公開リハーサルを夜の部を前に開催した。
舞台は主に現代のビジネスオフィス。企画イベント会社で働くタマキ（陽月）は、いつもここぞというときに勇気が出ず、何事も引っ込み思案。上司のキリコ（秋本奈緒美）から怒られてばかりでおどおどする毎日を過ごしていた。しかし、タマキのそんな性格は幼いころに会った妖精ルルに『臆病』の魔法で『勇気』を封印されたものだった。
そんなタマキの唯一の友人は掃除バイトのカイト（上山竜司）で、何かと助けてくれる気になる存在。それでも、タマキは幼いころ結婚を約束した男の子がおり、男の子からプレゼントされたオルゴールを大事にしていたことから、カイトへの思いの間で揺れ動く。壊れているのかとぎれとぎれにしか音が出ないオルゴールだったが、それが“運命の人”へと繋がるきっかけとなり魔法から解き放たれるきっかけにもなり…。
タマキ演じる陽月は、「この物語は、魔法で“勇気”を抜き取られていしまい、いざという時に嫌なことを断ることができなくなってしまったタマキという女性のサクセスストーリーです」と、説明すると、「私自身、タマキと似ている部分が多く親近感を持って演じているのですが、きっと女性の皆様にはタマキのダメな姿とその後の変化の“ビフォーアフター”に共感していただけるのではないかと思います」と、見どころを。
陽月の相手役となる山上は、「僕は世話好きなところがあるのですが、僕が演じるカイトもちょっとダメな女の子をかまってあげたくなってしまう父性本能の強い男なので、共感しながら演じています」と、役に感情移入できている様子。舞台は途中でラストの展開は何となく雰囲気で感じられるのだが、タマキとカイトのじれったい部分を楽しめることに、「女性が好きな少女マンガのようなキュンキュンしちゃうすごくロマンチックな要素がたくさん盛り込まれている」とも。「現実逃避をして、物語の世界に入り込むような感覚になれるのが舞台の醍醐味だと思うので、劇場に来ていただいたお客様をファンタジーの世界に誘えるよう頑張ります」と、抱負を語っている。
出演者らは歌にダンスと舞台狭しと縦横無尽に動き、自身にライトを浴びていない時でも細かい感情表現をするなど演技が光る。途中、“ドSストレッチ”の異名を取る兼子ただし（40）も舞台に上がり、出演者らに完全アドリブでお題を出すと、できなかった人に厳しい“ストレッチ”が入り、出演者が痛がりながらもこなしていく演出もあり、飽きさせない工夫も。音楽も実際に演奏する姿が見え臨場感もたっぷりの作品となっている。
ミュージカル『魔法のオルゴール』は8～17日までCBGK シブゲキ！！にて上演！
