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蜷川実花監督ヘルタースケルター解説!沢尻起用理由に女優魂やスキャンダル慣れ

蜷川実花監督ヘルタースケルター解説!沢尻起用理由に女優魂やスキャンダル慣れ
記者会見に臨む蜷川実花監督

 蜷川実花監督(39)が15、16日の両日、台湾で開かれた『第14回台北国際映画祭』で「ガラ・プレミア」部門に出品され特別招待作品となった映画『ヘルタースケルター』の舞台あいさつに登壇した。

 同作は邦画として異例の映画完成前に海外配給権が売れる「プリ・セール」方式でアジア各国で争奪戦が繰り広げられることに。台湾でも知名度の高い蜷川監督とあって、台湾の映画配給会社Shengchi Mediaは、「実花さんの新作映画ができると日本のウェブで知り、私は“さくらん”が大好きだったのでとても興奮した。“さくらん”は台湾で興行的に大ヒット。たくさんの観客が蜷川監督の映像と美術に魅せられ、監督の力量に衝撃を受けました」と、振り返っている。

 15日には舞台あいさつつきプレミア上映となり、こちらは満席。試写後のティーチ・インでは観客から蜷川監督へ質問が飛び交うことに。

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 「この原作を選んだ理由は?」との質問には「もともと岡崎京子さんの作品のファンでその中でもすごく好きな作品でした。美に執着して美しさの虜になっていく女性の話なので、撮るとしたら女の人にしかわからないところもたくさんあるだろうなと思ってどうしてもこの原作を映画化したいと思いました」と、コンセプトを。

 さらに、女優・沢尻エリカ(26)を主演に選んだことについて、「整形してまで美貌を手に入れた女性の話なので圧倒的にかわいくてみんなが好きな顔でなくてはならないので、外見という点で選びました」というと、「演技力もあり、濡れ場やハードな露出もある役なのでそういうことができる気合の入った女優魂のある人がいいなと考えると彼女しかいなかった。スキャンダルは日本でも彼女について回るのですが、彼女じゃないと見れてなかった景色もあると思うので、彼女にやってもらいたいと思いました」と、沢尻の個性を買ってのものだったという。

 「沢尻さんへ特別な演出は?」との問いには、「クランクイン前にかなり話し合いました。また、前日に電話で『この次のシーンはこういう風に撮ろうと思うがどう思う?』など話すようにしていました。私と沢尻さんの間で前日に方向性が決まっていました」と、綿密な打ち合わせがあったそうだ。

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記者会見の様子

 ちなみに、日本の反応については、「日本では14日に公開を迎え、反応はすごく良くて大ヒットしています。ツイッターなどの反応を見ても、5回観た、などリピーターも多いようです」と、手応えを感じているそう。

 観客からも、「整形についてどう思うか?」と問われた蜷川監督は、「整形手術自体については肯定も否定もないというか、やりたい方はやったらいいんじゃないかなと思うのですが、整形した人が整形を止められなくなっていく、依存していく、中毒性があることが恐ろしいと思います」と、意見を。

 演出上現れる蝶については、「蝶はさなぎが蝶に美しく変身するとかふかすること、はかない生き物なので、すぐに美しい寿命が過ぎ去ってしまうといったことの象徴として使いました」と、説明し、「そのほかにも唇は女の子が女性として意識するときにはじめて化粧をするとき口紅を塗ると思うんですが、私もそうだったんですけど、お母さんの口紅を塗ってみたりとかその瞬間から私達女性は美しくなければならないと思うことなどいろいろなものを背負っていくことがスタートすると思うので、その象徴として描きました」と、意味を込めていると明かしていた。

 全身整形により芸能界のトップスターにのしあがったりりこ(沢尻)の栄華と転落が描かれる映画『ヘルタースケルター』は全国大ヒット上映中!

蜷川実花監督ヘルタースケルター解説!沢尻起用理由に女優魂やスキャンダル慣れ

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